ART|ギャラリー916で上田義彦写真展『M.Sea』『M.Venus』
LOUNGE / ART
2015年4月8日

ART|ギャラリー916で上田義彦写真展『M.Sea』『M.Venus』

ART|ふたつの連作から“命の大元”「Materia」を見る

上田義彦写真展『M.Sea』『M.Venus』をギャラリー916で開催

写真家の上田義彦(うえだ・よしひこ)氏が長年取り組んできた『Materia(マテリア)』シリーズ。そのなかから夜の日本海を捉えた『M.Sea』と『M.Venus』が港区・竹芝のギャラリー916と916スモールで開かれる。

Text by YANAKA Tomomi

福井・東尋坊で冬の荒れ狂う日本海にデジタル一眼で迫った『M.sea』

写真家にして、ギャラリー916のキュレーターとしても活躍する上田義彦氏は1957年生まれ。代表作にネイティブアメリカンの神聖な森を撮影した『QUINAULT』(1993年)や、吉本隆明や安岡章太郎といった著名な日本人39人と対峙した『ポルトレ』(2003年)などで知られている。

近年では“命の大元”として『Materia』シリーズを制作。2012年に屋久島で撮り下ろした森の写真『Materia』を発表。翌年には屋久島の川を会うとフォーカスで撮ったシリーズ『M.River』などを世に送るなど、その世界は広がりをみせている。

今回展示される、福井・東尋坊で冬の荒れ狂う日本海にデジタル一眼で迫った『M.sea』は、パリの国立ギメ美術館で開催された『『L' art de Rosanjin』で“無常”を表現するアートインスタレーションとして発表。さらに、パリで開催された上田氏の個展でも注目を集めた。今回はその連作44作品のなかから厳選された12点を大判プリントで並べられる。

いっぽう、Mシリーズの第4弾として発表された『M.Venus』では、森のなかの女性の姿が捉えられた作品が紹介される。

上田義彦写真展 02

自然の脅威に見え隠れする生命。そして豊かな自然がもらたしてくれる命の源。上田氏が大自然のちからを生身の身体に受け止め、感じることの喜びを表出させた写真世界へと足を踏み入れてみたい。

上田義彦写真展
『M.Sea』会期│1月21日(火)~3月22日(土) ※日曜、月曜は休廊
『M.Venus』会期│1月21日(火)~2月15日(土) ※日曜、月曜は休廊
時間│11:00~20:00 ※土曜、祝日は~18:30
会場│ギャラリー916、916 small
入場料│一般800円、学生500円(ギャラリー916及び916 small)
東京都港区湾岸1-14-24 鈴江第3ビル6F
Tel.03-5403-9161

           
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