ART FILE 28|「Pop Art Design(ポップアート デザイン)」|連載「世界のアート展から」
ART FILE 28|イギリス・ロンドン|「バービカン・センター」
「Pop Art Design(ポップアート デザイン)」
ヨーロッパ最大の文化施設であるロンドンのバービカン・センターにて、「Pop Art Design(ポップアート デザイン)」展が、2月9日(日)まで開催中。1950年以来、デザインはポップアートから大きな影響を受けてきた。その緊密な関係を考察する展覧会となる。
Text by Winsome Li (OPENERS)
大量生産・大量消費から誕生したポップアート
派手で、カラフルで、遊び心のあるポップアートは、第2次世界大戦後、社会を革命的に変化させた芸術運動と言われる。1950年代から1970年代初期まで、ポップカルチャーは美術にとどまらず、デザインの分野にも大きな影響を与えた。「Pop Art Design」展はその発展の原点、目的と過程をテーマにして、ポップアート・デザインの全貌を解明する。
戦争後、世界は激しい変化が起こし、大量生産・大量消費の文化がアメリカからヨーロッパまで広く蔓延した。そして、テレビ、映画、広告、パッケージデザイン、日常用品、新しい技術は大量生産に伴い急速に発展し、その“大衆文化”はアーティストやデザイナーのインスピレーションとなった。ロンドンを拠点とした若手のアーティストたちが先頭に立ち、ポップアートを若い世代に広げた。
70名のアーティストやデザイナーより200点の作品が出展され、そのなかにはピーター・ブレイク、ロイ・リキテンスタイン、アンディー・ウォーホルなど、ポップアート界を代表するアーティストの作品も揃う。作品はテーマごとに分かれて展示され、ポップアートとデザインのダイナミックな関係性を分かりやすく解釈する。我々の日常生活はポップカルチャーにどういう風に影響されているのかも、今回の展示に体感できるはず。
「Pop Art Design」
会場|バービカン アート ギャラリー(バービカン・センター)
会期|2013年10月22日(火)~2014年2月9日(日)
開場時間|10:00~18:00(土~水曜日)、~21:00(木、金)
入場料|12ポンド
住所|Barbican Centre, Silk Street London, EC2Y 8DS
Tel. +44(0)20-7638-8891