満天の星空が輝く東京、パリ、ニューヨーク

1963年、フランスで生まれ、現在もパリを拠点に活動するティエリー・コーエン。20代前半からプロの写真家として活動を始め、作品はパレ・ド・トーキョー、人類博物館などフランスの美術館での展示も。2010年、“都市の星空”をテーマにして「Darkened Cities（闇の都市）」というデジタルプロジェクトをスタート。都市化のせいで、「光害」が進む街から光が消えたら、どういう風景になるだろうという、仮想現実を表現するデジタル写真シリーズ。

パリ

サンフランシスコ

プロジェクトのため、ティエリー・コーエンは世界を飛び回った。ニューヨーク、パリ、東京、香港などの大都市で撮影をスタート。また、撮影の時間、角度、緯度、経度を記録する。そして、彼は地球の自転に基づいて、星がはっきり見える場所を訪れる。荒野であるモハーヴェ、サハラ砂漠など、光の汚染がされていない、大気の澄んだスポットで星空の撮影を行った。都市の撮影で記録したデータを参考にしながら、それと同じ角度で星空の写真を撮る。そして、都会と星空の写真を合成して作品が完成させるという、長い制作過程を経て完成する。

われわれが暮らしている都会は、光害のせいで夜空がつねに明るくなり、本来肉眼で見える星が見えなくなった。ティエリー・コーエンは写真を通して、星の魅力を再認識させてくれた。

「Thierry Cohen Darkened Cities」
会場｜ダンジガー・ギャラリー
会期｜3月28日（木）～5月4日（土）
開場時間｜11：00～18：00　（火～土）　※月曜日はアポイント制、日曜日は休館日
入場料｜無料
住所｜1527 West 23RD Street, New York, NY 10011
Tel. +01 (212) 629-6778
www.danzigergallery.com