「2人とも若くて、とても美しかった」

2000年以来、ロイド・ジフ（Lloyd Ziff）は写真家としての活動を中心し、女性誌バニティー・フェアや音楽誌ローリング・スートンなど、数々の著名な雑誌からアートディレクターとして指名されている。今回の展示会では彼が学生時代に撮影した、写真家のロバート・メイプルソープと、パンクの女王、パティ・スミスのポートレートが公開される。

1967年、ロイド・ジフは美術学校のプラット・インスティテュートでロバート・メイプルソープと出会った。その当時、ロバート・メイプルソープはパートナーのパティ・スミスとブルックリンのアパートで暮らし、ロイド・ジフは隣人のひとりとして、二人のアーティスト活動を見続けた。「彼らはいつも絵を描いたり、彫刻を作ったりしていた。アパートの壁は二人の作品だらけだった。彼らは若くて、とても美しかった」とロイド・ジフは語った。

ある日、ロイド・ジフは二人の家に呼ばれ、ポートレートを撮影してほしいと依頼された。ロバート・メイプルソープとパティ・スミスの初ダブル・ポートレートはこのときに誕生した。彼が手がけたダブル・ポートレートは、パティ・スミスの自伝『ジャスト・キッズ』にも掲載されている。

そして、1969年にロイド・ジフは自宅で二人のヌード写真を撮影した。ポーズ、背景と写真の構成まではロバート・メイプルソープのアイデア。また、ロバート・メイプルソープの遺品に発見された切り絵は、このヌード写真のシルエットに基づいたものだという。

ルームメイト、恋人、親友でもある伝説の二人が、スターになる前の初々しい姿を見せている。

「Robert Mapplethorpe and Patti Smith. 1968-1969」
会場｜ダンジガー・ギャラリー
会期｜3月28日（木）～5月4日（土）
開場時間｜11：00～18：00　（火～土）　※月曜日はアポイント制、日曜日は休館日
入場料｜無料
住所｜1527 West 23RD Street, New York, NY 10011
Tel. +01 (212) 629-6778
www.danzigergallery.com