ART FILE 14|「Shoe Obsession」|連載「世界のアート展から」
ART FILE 14|アメリカ・ニューヨーク|「FIT美術館」
なぜ女性は靴に夢中になるのか?
「Shoe Obsession」
ニューヨーク州立ファッション工科大学にあるFIT美術館にて「Shoe Obsession(靴に夢中になる)」展が4月13日(土)まで開催中。女性をとりこにする靴の魅力を、さまざまな展示作品で一挙に見せる。
Text by Winsome Li (OPENERS)
靴こそ“It”アクセサリー
近年、靴のデザインは進化し、芸術品や建築物のようなモダンなデザインの靴が女性たちを魅了している。一足の靴は、全身のコーディネイトを左右するという不思議な力を持つ。また、靴の需要が年々増えていることにより、デパートの靴売り場は拡大し、女性客に買いやすい環境を提供できるように対応している。今回FIT美術館はこの現象をテーマにして、「Shoe Obsession(靴に夢中になる)」展を開いた。
数多くのデザイナーが手がけた150点の靴が展示され、シューズの名店からコンテンポラリーなブランドまでさまざまなデザインの靴を揃えている。ラグジュアリーシューズの定番であるマノロ・ブラニク、クリスチャン・ルブタンの作品はもちろん、近年話題となっている新進デザイナーのピエール アルディ、ニコラス カークウッド、シャーロット オリンピアなどによるエッジの効いた作品も並んでいる。また、アメリカのシューズ・コレクター、レイ・バンのコレクションより20足のアズディン アライ、プラダの「フレイム シューズ」など、滅多にお目にかかれない靴も集めている。
注目すべき作品はレディー・ガガが着用していた、日本人デザイナー舘鼻則孝が手掛けた18インチの厚底シューズ。そして、ブラジル人デザイナーAndreia Chaves(アンドレア・チャベス)がデザインした「透明シューズ」。違う形の鏡を多角度で組み合わせて作り上げ、全反射させることにより、履くとまるでカモフラージュのように足元が隠れるというインパクトのある一足。ぜひこの機会にユニークなシューズ・クリエィションを堪能してほしい。