ART FILE 08|「Valentino: Master of Couture」|連載「世界のアート展から」
LOUNGE / ART
2014年12月20日

ART FILE 08|「Valentino: Master of Couture」|連載「世界のアート展から」

ART FILE 08|イギリス・ロンドン|「サマーセットハウス」
オートクチュールの真髄を極める

「Valentino: Master of Couture」

ロンドンのサマーセットハウスで3月3日まで開催する「Valentino: Master of Couture」を紹介。50年と長い歴史を持つヴァレンティノのオートクチュール コレクションの作品を一堂に会し、彼の業績も同時に回顧できる展示だ。

Text by Winsome Li (OPENERS)

ART FILE 08|「Valentino: Master of Couture」 02

Valentino with models, 2007 ©Lorenzo Agius

極上の素材と繊細な技術が融合したヴァレンティノのクチュール

ヴァレンティノのオートクチュール コレクションから選んだ130点の作品を展示。彼のクチュールは各王室のプリンセス、大統領夫人、セレブティまでに愛されてきた。今回はグレース・ケリー、ジャクリーン・ケネディ・オナシス、グウィネス・パルトロウが着用したドレスも展示される。三つのエリアでそれぞれのテーマを設け、彼の作品だけでなくアトリエの風景と私物も含めて紹介する。

まずは「ヴァレンティノ」というエリア。ここにはヴァレンティノの個人の写真、仕事中の様子、ショーの招待状などを展示している。二つ目のエリアは「ザ・キャット ウォーク」。ファッションショーで使われる長さ60メートルのランウェイを再現し、ランウェイの両サイドに、ヴァレンティノのイブニング・ガウン、スーツ、ミニドレス、ケープとカフタンを着用させたマネキンが色別に並べられている。

ART FILE 08|「Valentino: Master of Couture」 05

©Peter Macdiarmid

階段を降り、最後のエリア「ザ・アトリエとレ・プチ・メイン」に進む。プリンセス・マリ・シャンタルのウェディングドレスが美しく展示され、ドレスの美しさと繊細なディテールを観賞できる。また、アトリエでしか見られない光景も。ヴァレンティノのクチュールは職人が一点ずつ何時間、何日もかけてハンドメイドで作り上げる。職人による繊密な技術、ヴァレンティノが開発した独自のテクニックをビデオ形式で公開する。

「私のデザインにはそれぞれにすてきなストーリーが隠されている。また今回の展示会は、ファッションショーやレッドカーペットなどでしか見られないヴァレンティノのクチュールが一般の観客にも見せられるユニークな機会だ」とヴァレンティノは語っている。

「Valentino: Master of Couture」

会場|ロンドン「サマーセットハウス」

会期|2012年11月29日~2013年3月3日

開場時間|10:00~18:00  ※木曜日のみ21:00まで

入場料|12.5ポンド

住所| Somerset House, Strand, London WC2R 1LA

Tel. +44(0)20-7845-4600
www.somersethouse.org.uk

           
Photo Gallery