ART|日本初公開「影の色」杉本博司展がメゾンエルメス8階フォーラムで開催
ART|エルメス・エディター「影の色」を日本初公開
杉本博司展がメゾンエルメス8階フォーラムで開催
今年6月にスイスのアート・バーゼルで発表され、大きな反響を巻き起こしたエルメスと写真家・杉本博司氏がコラボレーションして生まれたカレ、エルメス・エディター「影の色」。この「影の色」の日本初公開となる杉本博司展が11月15日(木)から12月31日(月)まで、銀座のメゾンエルメス8階フォーラムで開催される。
Text by YANAKA Tomomi
プリズムによってつくられる色にあふれた世界
これまで、2008年のジョセフ・アルバース氏の「正方形へのオマージュ」にはじまり、2010年にはダニエル・ビュレンヌ氏による「Photo-souvenirs au carré – カレ:思い出のアルバム」が発表されてきたエルメス・エディター。第3弾は、古美術品や古くから伝わる道具を題材として歴史や伝統と向き合い、独創的かつ現代的な表現をおこなう杉本氏の姿がエルメスの哲学と共鳴するものがあるとして、コラボレーションが実現した。
「影の色」は、光が色によって屈折率が異なる作用を生かして、クリスタルのプリズムを投影した作品。プリズムをとおった陽光が朝、色にあふれた世界をつくり出すのを杉本氏は、数年間ポラロイドに撮影し、収めてきたという。
そのなかから杉本氏とエルメスのジェネラル・アーティスティック・ディレクター、ピエール=アレクシィ・デュマがシルクに転写する20枚のポラロイドをセレクト。ポラロイドという不安定な媒体に記録された繊細で無形のグラデーションをあますことなく捉えて再現するため、140×140センチという大判が選ばれ、非常に軽いシルクツイルにプリントするという技術的な困難も乗り越えて完成した。そして、20のパターンはそれぞれ限定エディションで7枚ずつ、合計140枚限定で販売される。
2度とはおなじように生まれてくることはないプリズムが鮮やかに映し出された7種類のカレ。エルメスと杉本博司がつくりだす時と光の美をぜひ感じたい。
「影の色」杉本博司展
日程│11月15日(木)~12月31日(月)
時間│月~土曜11:00~20:00 日曜11:00~19:00
※最終入場は30分前まで ※最終日は銀座店の営業時間に準ずる
会場│メゾンエルメス8階フォーラム
東京都中央区銀座5-4-1
入場料│無料
エルメス・エディター「影の色」by杉本博司
サイズ│140×140センチ
種類│20種類 各7エディション 計140枚限定
価格│7000ユーロ(税、送料別)