気高い女性たちの姿。「[企画展]上村松園 ―美人画の精華―」|ART
ART|上村松園をはじめする画家たちの多彩な美人画
浮世絵、近代日本画、洋画など約90点を一堂に展示
山種美術館にて「[企画展]上村松園 ―美人画の精華―」が開催。江戸から近代にかけて描かれた美人画にフォーカスをあて、その容姿や装いなどを描き出した名作の数々を展示する。期間は2017年10月22日(日)まで。
Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)
画中の装いにも注目
「女性は美しければよい、という気持ちで描いたことは一度もない。一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである」。
こう語るのは生涯を通じて女性たちの姿を描き続けた上村松園(うえむらしょうえん)だ。この度、山種美術館にて「[企画展]上村松園 ―美人画の精華―」が開催される。
山種美術館創立者で初代館長の山﨑種二は、松園と親しく交流していたという。そのことから現在美術館では、『蛍』、『新蛍』、『砧』、『牡丹雪』など、代表作を含む18点が所蔵されている。
本展では松園の全18点を一挙公開するとともに、さまざまな画家たちによって描かれた女性に注目する。
浮世絵美人では、世界で数枚しか現存が確認されていない稀少な鈴木春信『梅の枝折り』の華奢な娘の姿、「東洋のヴィーナス」と称された八頭身に、当時流行の着物をまとった鳥居清長の美女たちの姿を鑑賞できる。
さらに他所蔵先より拝借し、今回が初公開となる月岡芳年(つきおかよしとし)の代表作『風俗三十二相』を特別に展示。芳年ならではのウィットに富んだ切り口によって描かれた、女性たちの豊かな表情に注目だ。
近代絵画コレクションからは、菱田春草や池田輝方による江戸風俗の女性たち、和田栄作、鏑木清方、伊藤深水、橋本明治らの作品にみる古今の和装や洋装の美人、小倉遊亀(おぐらゆき)や片岡球子といった女性画家が描く凛とした女性たちなど、バラエティに富んだ美人画が展示される。
和装・洋装にかかわらず、松園もこだわった、画中の女性たちの髪型やファッションにも注目だ。ぜひこの機会に“美人画の精華”を楽しんでほしい。
OPENERS読者プレゼント(招待券)
5組10名
必要事項を明記の上、present@openers.jpまでご送付ください。
必要事項|①氏名(読み)/②年齢/③性別/④職業/⑤住所/⑥電話番号
抽選・当選通知|当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます
締め切り日|2017年9月8日(金)24:00まで
※応募多数の場合は抽選とさせていただきます
[企画展]上村松園―美人画の精華―
会期|2017年8月29日(火)~10月22日(日)※会期中一部展示替えあり(前期:8月29日~9月24日 後期:9月26日~10月22日)
会場|山種美術館
東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間|10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日|月曜 (9月18日、10月9日は開館、9月19日、10月10日は休館)
入館料|一般:1000円(800円)・大高生800円(700円)・中学生以下無料 ※()内は20名以上の団体料金、および前売り料金
山種美術館
Tel.03-5777-8600(ハローダイヤル 電話受付時間:8:00~22:00)
http://www.yamatane-museum.jp/