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ART
2017年3月31日
「朝日焼当主松林豊斎16世 襲名記念展覧会」が開催|ART
ART|宇治の土から生み出される茶器
受け継がれる伝統と美
朝日焼窯元、松林豊斎16世の襲名記念展が日本橋三越本店 美術特選画廊で2017年6月28日(水)~7月4日(火)の期間で開催される。伝統と現代のエッセンスを織り交ぜた新作に注目だ。
Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)
16世独自の現代的な新作を発表
朝日焼は、慶長(1596年~1615年)の時代に発祥したといわれる陶器。千利休が茶の湯を大成させ、小堀遠州らの茶人が活躍した時代である。小堀遠州は茶の産地として知られはじめた宇治とも深くかかわった。
初代陶作から3代陶作の頃の朝日焼は、茶碗や水指など茶道の道具が、大名や公家、茶人に珍重された。その後も時代の変遷、戦争など厳しい時代をくぐり抜け、制作が続けられてきた。
現在も茶碗や水指などの茶道で使う茶道具と、急須、宝瓶、湯冷しなどの茶器を中心に制作。熟成された宇治の土と、松割木の炎がもたらす繊細な風合いを受け継いでいる。
この度、昨年伝統ある名前を受け継いだ松林豊斎16世の襲名記念展覧会「襲名 朝日焼十六世 松林豊斎 茶陶展」が開催される。特に注目したいのは、トップ画像の新作。朝日焼において、この月白釉の清々しく美しい青色を表現することは画期的だという。
また2017年4月4日からイタリア・ミラノで開催されるデザインの祭典「ミラノサローネ」では、パナソニックとコラボレーションした作品が展示される。
伝統を受け継ぎながらも、現代のエッセンスを採り入れた作品を生み出す松林豊斎16世から、今後も目が離せない。
襲名 朝日焼十六世 松林豊斎 茶陶展
会期|2017年6月28日(水)~7月4日(火)
時間|10:30~19:30 ※最終日は17:00まで
会場|日本橋三越本店 本館6F 美術特選画廊
東京都中央区日本橋室町1-4-1