バンクシーを探せ!『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』|MOVIE
MOVIE|正体不明、謎のストリートアーティスト、バンクシーが仕掛けた宝探し競争
『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』
壁や路上に「違法」に描いたグラフィティが世界的な注目を浴びている、正体不明のストリートアーティストBANKSY(バンクシー)が、告知もなくニューヨークで展示をスタート。人々はその作品を求めてニューヨーク中を駆け回る、「宝探し競争」を追ったドキュメンタリー、『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』が、3月26日(土)より渋谷シネクイントほかで順次公開される。
Text by OPENERS
正体不明のストリートアーティスト、BANKSY(バンクシー)とは
世界各地でゲリラ的に作品を描くBANKSY(バンクシー)。彼が壁や路上に「違法」に描いたグラフィティは世界的な注目を浴び、驚くほどの高値を呼ぶ。ブラッド・ピットやアンジェリーナ・ジョリー、キアヌ・リーブス、ジュード・ロウ、クリスティーナ・アギレラなど、多くのセレブリティも彼の作品に魅了されている。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)、メトロポリタン美術館、大英博物館などに自らの作品を無断で展示したり、イスラエル軍から威嚇砲弾されながらヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の分離壁に描いたり、フランス北部のカレーにある難民キャンプにシリア移民の父をもつ故スティーブ・ジョブズを描いた『難民スティーブ・ジョブズ』など――、つねに作品で問題提起をしており、議論を巻き起こしている。
初監督作品で、2010年のドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされるなど、計り知ることができない才能をもつバンクシー。本作は、そんな彼が2013年にニューヨークをハックした1か月を追ったドキュメンタリーだ。
ニューヨーク、狂乱の1か月!!
2013年10月1日、バンクシーがニューヨークで展示をスタートさせた。告知もなく突然始まったその展示は、毎日1点の作品をニューヨーク各地の路上に残し、彼のオフィシャルサイトに投稿するというもの。人々はその作品を求めてニューヨーク中を駆け回る。ストリートとインターネット上の両方で「宝探し競争」が勃発する。
作品を上書きするグラフィティ・ライター、アクリル板で保護するビルオーナー、即作品を売買するギャラリーオーナー、Twitter、Instagram、Facebook、Vineを駆使してバンクシーの作品を捜索する人々など、「バンクシー・ハント」がヒートアップしていく。
「都市や屋外や公共の場所こそ、アートが存在するべき場所なんだ。アートは市民とともにあるべきだ」と、つねに社会とアートのあり方を問うてきたバンクシーが、示したものとは――。
『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』
2016年3月26日(土)より渋谷シネクイント、4/2(土)より渋谷アップリンクほか全国で順次公開
監督|クリス・モーカーベル
提供|パルコ
配給|アップリンク、パルコ
2014年/アメリカ/原題『Banksy Does New York』/81分
http://www.uplink.co.jp/banksydoesny/