ニキと日本とのつながりに光を当てる大回顧展|THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO|国立新美術館
ニキと日本とのつながりに光を当てる大回顧展
“射撃絵画”を生み出した女流アーティスト『ニキ・ド・サンファル展』
“射撃絵画”や立体作品などで知られる女流アーティスト、ニキ・ド・サンファルの大回顧展『ニキ・ド・サンファル展』が国立新美術館で開催。12月14日(月)まで開かれている。
Text by YANAKA Tomomi
初期から晩年までの作品150点以上を網羅
1930年にフランスで生まれ、アメリカで幼少期を過ごしたニキ・ド・サンファル。少女時代はモデルとしても活躍し、雑誌『LIFE(ライフ)』や『VOGUE(ヴォーグ)』などの表紙を飾ってきた。そして、彼女の名を一躍世に知らしめたのが、1961年に発表された「射撃絵画」。絵画と彫刻の両方の要素を兼ね備え、作品に銃を放ち完成させるというパフォーマンス・アートの先駆例として、いまなお高く評価されている。
そんなニキの主要作品を集めた回顧展が日本でも開催。昨年秋にパリで、今春スペインで好評を博した回顧展の要素を取り入れながら、ニキと日本とのつながりを盛り込んだ内容となっている。会場には、ニキが数多く制作してきた女性がモチーフの立体作品をはじめ、晩年の大作『ブッダ』に至るまで、国内史上最大規模となる150点以上を網羅する。
なかでも注目なのが、ニキと日本のつながり。ニキの作品に魅了されたコレクターであり、
20年以上にわたりニキとの交流をつづけた、故“ヨーコ”増田静江氏の貴重な収蔵作品を展示。日本、そしてヨーコがニキの作品にあたえた影響の大きさにも光を当てる。
ニキの生誕85周年という記念すべき年に開催される日本史上最大の回顧展。およそ半世紀にわたり時代と向き合ってきたアーティスト、ニキの歩んだ軌跡に触れてみたい。
『ニキ・ド・サンファル展』
会期|9月18日(金)~12月14日(月) ※火曜休館。ただし、11月3日(火)は開館し、翌4日(水)は休館
時間|10:00~18:00 ※金曜は20:00まで。入場は閉館30分前まで
会場|国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2
観覧料|一般1600円、大学生1200円、高校生800円
国立新美術館
Tel. 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.nact.jp