THEATER|フラメンコ界の女王が舞う新時代のカルメン
Lounge
2015年5月27日

THEATER|フラメンコ界の女王が舞う新時代のカルメン

THEATER|フラメンコ界の女王が舞う新時代のカルメン

現代フラメンコ界の最高峰、マリア・パヘス来日公演決定

2013年の来日時に多くの会場を沸かせ、大喝采を浴びたマリア・パヘス舞踊団が帰ってくる。4月24日(金)、25日(土)、26日(日)Bunkamura オーチャードホールにて『Yo, Carmen―私が、カルメン―』の公演が決定。地方公演も開催される。

Text by KUROMIYA Yuzu

成熟を重ねたいまだから表現できる“カルメン”

フラメンコの伝統と革新的なアイデアで、いままでにない作品を創りつづけているマリア・パヘス。スペイン舞踊を伝統舞踊からパフォーミング・アートへと昇華させた第一人者アントニオ・ガデス率いる舞踊団に15歳で入団。1990年に自身の舞踊団を設立。爆発的なブームを巻き起こした『リバーダンス』に主演ダンサーとして出演し、一躍スターダンサーへの仲間入りを果たした。以降、舞台だけにとどまらず映画などにも出演し、フラメンコの魅力を積極的に伝えている。

『カルメン』は、奔放な女性カルメンと、彼女に翻弄されるホセの愛憎劇。作家プロスペル・メリメが描いたスペイン女性カルメンは、男を翻弄するファムファタールの代名詞。そのため、いまでもスペイン女性のイメージを『カルメン』にだぶらせる人は多い。だが、マリア・パヘスは女性をそんなステレオタイプに押し込むことに納得がいかなかったという。

yo-carmen|舞台

© David Ruano

「今回の作品にストーリーはないわ。私は、本当の女性の姿を、自分たちの言葉で語りたかったのよ」とコメントする通り、最新作で彼女が描くのはあたらしい時代の“カルメン”像。いままでのような男性の想像の産物としてではなく、すべての女性を称賛するようなニューヒロインを生み出した。

マリアは言う。「カルメンは、すべての女性のなかにいる。私たち女性は、みんなカルメンなのだ」と。

有名なジョルジュ・ビゼーの楽曲を随所に散りばめ、エキゾチックな雰囲気をかもし出しながら、より深い心情を映し出していくあたらしい『カルメン』。マリア・パヘスの情熱的な舞踊、フラメンコでしか味わえない感動的な音と心のハーモニーを、ぜひ堪能してほしい。

『Yo, Carmen―私が、カルメン―』
振付|マリア・パヘス、ホセ・バリオス
出演|マリア・パヘス、マリア・パヘス舞踊団
音楽|ジョルジュ・ビゼー、ルーベン・レバニエゴス、セルヒオ・メネンほか

東京公演
日程|4月24日(金)〜26日(日)
時間|4月24日(金)19:00開演、25日(土)15:00開演、26日(日)14:00開演
会場|Bunkamura オーチャードホール
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
料金|S席 1万2000円、A席 1万円、B席 8000円
チケット発売中
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/15_maria.html

神戸公演
日程|4月28日(火)、29日(水・祝)
時間|4月28日(火)14:00開演、29日(水・祝)13:00開演
会場|兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール
兵庫県西宮市高松町2-22
料金|S席 1万1000円、A席 9000円、B席 7000円、C席 5000円
チケット発売中
http://www1.gcenter-hyogo.jp/sysfile/html/01_calendar_kouen/4270811501.html

           
Photo Gallery