EVENT|「現場的映画講座 脚本編」が5日間連続開催
EVENT|観客のための映画術シリーズに、山田太一、田中陽造らが登場!
「現場的映画講座 脚本編」が5日間連続開催
渋谷のあらたな文化発信基地「渋谷ユーロライブ」で、1月23日(金)から5日間、山田太一や田中陽造ら日本を代表する映画、TVドラマの脚本家たち5人が集結する「現場的映画講座 脚本編」の開催が決定。日替わりで第一線の脚本家の作品と言葉に触れ合える。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
日本を代表する脚本家たちによる、観客のための映画術
「現場的映画講座」は、映画・ドラマ制作のプロフェッショナルたちの代表作の上映とともに、メディアや舞台挨拶などでは触れる機会の少ない、創作の秘密、独自の物語・映像感などでプロの真相に迫ることができる稀少な場。今回は、日本を代表する脚本家たちと観客の生の出会いから、共同制作の芸術である映画の本質に迫る。
「現場的映画講座 脚本編」スケジュール
脚本家・田中陽造
日程|1月23日(金)
聞き手|井川耕一郎(脚本家/映画監督)
18:30 上映『セーラー服と機関銃』相米慎二監督(1981年・112分)
20:30 対談 田中陽造×井川耕一郎
脚本家・荒井晴彦
日程|1月24日(土)
聞き手|井川耕一郎
14:00 上映『噛む女』神代辰巳監督(1988年・102分)
15:30 対談 荒井晴彦×井川耕一郎
脚本家・西岡琢也
日程|1月25日(日)
聞き手|青山真治(映画監督/小説家)
14:00 上映『ガキ帝国』井筒和幸監督(1981年・115分)
16:00 対談 西岡琢也×青山真治
脚本家・山田太一
日程|1月26日(月)
聞き手|石飛徳樹(朝日新聞編集員)
18:30 上映作品未定(詳細は公式サイトへ)
20:30 対談 山田太一×石飛徳樹
脚本家・高橋洋
日程|1月27日(火)
聞き手|井川耕一郎
18:30 上映『リング2』中田秀夫監督(1989年・95分)
20:15 対談 高橋洋×井川耕一郎
「現場的映画講座 脚本編」
会場|EURO LIVE(ユーロライブ)
東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2階
公式サイト:http://eurolive.jp/
主催|ユーロスペース
協力|協同組合日本シナリオ作家協会
料金|当日券 1回券:一般1800円、会員1500円、学生1200円、高校生800円
前売券 1回券:一般1600円、会員1300円、3回券(ユーロスペース窓口のみで販売):一般4500円、会員4000円
田中陽造
日活入社後、鈴木清順を中心とした脚本グループ「具流八郎」にくわわり、1967年『殺しの烙印』でデビュー、にっかつロマンポルノの全盛期を支えた。鈴木清順『ツィゴイネルワイゼン』(80)、『陽炎座』(81)や、相米慎二『セーラー服と機関銃』(81)、『魚影の群れ』(83)、『夢二』(91)など両監督の作品多数。最近では『ヴイヨンの妻 ~桜桃とタンポポ』 (09・根岸吉太郎)や、『最後の忠臣蔵』(10・杉田成道)で日本アカデミー賞脚本賞を受賞。
荒井晴彦
70年代「赤いピンク映画の巨匠」若松孝二のもとでシナリオ執筆。77年『新宿乱れ街いくまで待って』でデビュー。『赫い髪の女』(79・神代辰巳)、『遠雷』(81・根岸吉太郎)、『Wの悲劇』(84・澤井信一郎)などで日本を代表する脚本家に。その後も『リボルバー』(88・藤田敏八)、『ヴァイブレータ』(03・廣木隆一)、『大鹿村騒動記』(11・阪本順治)、『共喰い』(13・青山真治)などで脚本賞多く受賞。現在17年ぶりの監督作『この国の空』を制作中。
西岡琢也
1979年『暴行魔真珠責め』で脚本家デビュー。以降井筒和幸『ガキ帝国』(81)、相米慎二『ションベンライダー』(83)、高橋伴明『TATTOO<刺青>あり』(82)などの話題作を次々と執筆。Vシネマ『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ〜』で哀川翔を一躍Vシネのスターに。TVドラマでは『鬼太郎が見た玉砕~水木しげるの戦争~』(07)で文化庁芸術祭賞。最近では『沈まぬ太陽』(10・若松節朗)、『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』 などがある。
山田太一
松竹大船撮影所入社。演出部で木下恵介監督の助監督として師事。『それぞれの秋』(73)で芸術選奨新人賞受賞。76年NHKの “山田太一シリーズ”『男たちの旅路』が人気を博し、82年まで断続的に継続。以後約半世記にわたって、「岸辺のアルバム」「早春スケッチブック」「ふぞろいの林檎たち」「キルトの家」などの名作を書く。戯曲、小説も発表、88年『異人たちとの夏』で山本周五郎賞、2014年エッセイ集『月日の残像』で小林秀雄賞受賞。
高橋洋
1990年、森崎東監督のテレビドラマ『離婚・恐婚・連婚』にて脚本家デビュー。のちに中田秀夫監督とのコンビで『女優霊』(96)、『リング』(1998年)、『リング2』(99)の脚本を担当、さらに『呪怨』の監修者として世界にとどろいたジャパニーズ・ホラーブームの牽引役となる。『女優霊』はハリウッドでもリメイクされた。ほかの脚本作品に黒沢清監『蛇の道』(98)、堤幸彦『新生トイレの花子さん』(98)、鶴田法男監督『おろち』(08)など多数。