今森光彦×幅允孝 Talk Show|New BMW GRAN TURISMO@BMW Studio ONE 01
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2015年4月23日

今森光彦×幅允孝 Talk Show|New BMW GRAN TURISMO@BMW Studio ONE 01

Chapter 10 Talk Show “Nature”

第4回トークショウ 「カルチャー」 今森光彦×幅允孝 01

東京 神宮前に2月28日までの期間限定でオープンしたBMW Studio ONE。「サステイナブルな生活のあり方」をテーマに4週間にわたって開催されたトークショウが2月19日、ついに最終回を迎えました。 とりを飾ったゲストは、 写真家の今森光彦さんとブックディレクターの幅允孝さん。おふたりの愛する写真と本にまつわるお話には、あたらしいライフスタイルのヒントがたくさん詰まっていました。

まとめ=オウプナーズ写真=吉澤健太

──本日最後となるトークショウは、「カルチャー ─写真と本からひも解くあたらしいライフスタイル─」と題しまして、このおふたりにお越しいただきました。写真家の今森光彦さんとブックディレクターの幅允考さんです。今森さんは滋賀からいらっしゃいました。幅さんは昨日パリから帰ってきたばかりだそうですね。

今森 ええ、滋賀県の大津です。

 そういうとおしゃれに聞こえますが、別に大したことしてたわけではないです(笑)。

──僕は今森さんの代表作である『里山物語』が大好きです。ここに「サステイナブル」な暮らしのあり方が秘められているんではないかと思いますが、日本の里山についてご説明いただけますか。

今森 「里山」ということばはマスコミでよく使われていますが、意外に理解されていないと感じます。あまり知られてないんですが、「里山」というのは割にあたらしいことばなんです。広辞苑に載ったのが数年前。それまでは学者さんが使う造語でした。広辞苑を開くと「里山」は「雑木林」と書かれていますが、辞書の定義と実際の意味とに少しズレがありますね。私が使うような広い意味での「生き物とひとが暮らす場所」という概念が定着しはじめたのは最近のことです。田んぼと雑木林があって、人間がいて生き物がいる。そういうのが「里山」なんです。どんなにきれいでも「公園」じゃだめなんですね。

BMW Studio ONE|今森さんの代表作 『里山物語』

BMW Studio ONE|「里山」について語る今森さん

──人間と生き物が共存できる自然空間ということですね。写真集の「自然も人間がいないと潤わない」というコンセプトがとても印象的でした。幅さん、写真集お持ちいただいてありがとうございます。

今森 あっすみません。

 いえいえ、僕は今森ファンなので今日はアシスタントにまわらせていただきます。

──この『里山物語』の撮影にはどれくらいかかったんですか?

今森 今から10年以上前に撮ったものです。期間を決めて撮っていたわけではないんですが、学生のころにこの場所に出会って、もう30年以上おなじ場所を撮りつづけていますね。学生時代にインドネシアのスラウェシ島に4カ月間滞在して、日本に帰ってきたら自分の生まれ故郷の滋賀にこんなにいい場所があったことに気がついた。まだ19歳の若造でしたが田んぼを見て、胸がどきどきしましたね。いま思えばインドネシアに行ったおかげでこういう写真を撮ることになったんですね。もともとこういう環境にいたから撮りはじめたっていうわけではないんです。

問い合わせ先|BMWカスタマー・サポート 0120-55-3578 (年中無休 9:00-20:00)

           
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