映画『レッドクリフ Part 2 -未来への最終決戦-』 トニー・レオン インタビュー(後編)
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2015年4月27日

映画『レッドクリフ Part 2 -未来への最終決戦-』 トニー・レオン インタビュー(後編)

映画『レッドクリフ Part 2 -未来への最終決戦-』公開記念

トニー・レオン インタビュー(後編)

パートナーシップにおいて、とても大事なこと

『三国志』最大の見せ場である“赤壁の戦い”を描いたアクション映画の巨匠ジョン・ウー監督による『レッドクリフ Part 2 -未来への最終決戦-』。
そのクライマックスが描かれたパート2が先日公開され、大ヒットを記録している。
前回に引きつづき、本作で武将の周瑜を演じた、香港が生んだ名優 トニー・レオンさんに『レッドクリフ』の魅力について語っていただいた。

文=オウプナーズ

演じた周瑜との共通点とは

──今作では、曹操や劉備、孫権などさまざまなタイプのリーダーが出てきますが、
トニーさんが思う「理想的なリーダー」像をおしえてください

やはり民主的で、国民の気持ちをよく理解し、そしてくみ上げてくれるひとですね。

──それは演じられた周瑜のタイプということですか?

そうですね。
周瑜は、自分のまわりの人間をすごく愛しているんです。
そういったひとにリーダーになってほしいですよね。

──この映画の周瑜には、まったく欠点がないように感じますが……

もちろん欠点はあると思うのですが、ジョン・ウー監督はその部分を撮っていないんだと思います。
じつは、どうしようもない男で、家では片づけもしないようなひとだったのかもしれないですけれどね(笑)。

──周瑜とトニーさん、共通点はなにかありますか?

彼は、モノゴトをいちいち口にせず、なんでもココロのなかにためておくタイプなんですね。
将軍ですからそういう部分が大事で、不安とかプレッシャーを部下に見せては悪い影響を与える。
その部分は似ているかな。

──今回のパート2のあるシーンで、リン・チーリンさんが演じた小喬が敵陣に乗り込み、周瑜はそれを心配しながらも国のために戦うという場面があります。
もしあなたが、愛する家族と信義に挟まれたら、どのような判断をされますか?

周瑜の立場からすれば、妻が彼のためにその行動をとったので、矛盾した気持ちにならざるをえないですよね。
妻には感謝の気持ちでいっぱいなのですが、心配でココロが痛いという気持ちです。
でも、現実の暮らしのなかで、そんなことがおこったら「勘弁してくれよ!」って感じですね(笑)。
やはり一家団欒が大事だと思っていますので、こういうことは映画のなかだけで終わってほしいです。

パートナーシップとは、洗練されて築きあげられていくもの

──この戦争で、周瑜はなんのために戦ったと思いますか?

自分の地盤を守るためでしょう。
曹操が、攻めてくるのは最初からわかっていたわけですから、すでに早い段階から軍隊の演習などの準備をしていたんですよね。
本当は戦いたくなかったのでしょう。
でも国民を守るためだったんです。

──妻のために戦ったのではないと……

周瑜とウー監督はとても似ています。
国も守りたいし、最愛の妻も守りたい。両立させたいんです。
ウー監督も仕事は一生懸命ですが、奥さんも大事にしている。
仕事のために家庭をあきらめない。まったく同じ人物像です。
撮影現場にいつも奥さんを連れてくる、周瑜も戦場に奥さんを連れていく、同じですよ。

──パートナーシップにおいていちばん大事なことはなんでしょう?

信頼です。
でも、それは時間や場面にさらされて、洗練されて築きあげられていくものなんですよ。

──これから未来を背負っていく世代に対して、この映画を通じて伝えたいことはなんですか?

この赤壁の戦いというのは、特別な戦争のひとつです。
軍勢が弱いのに、強い大群に勝つ。
信念と勇気をもって、あきらめなければ、世の中は絶対に明るくなるし、どんなことでも成功するということですよ。
この世の中に不可能というものはないんです。
なので、簡単にあきらめないことですね。
すべては可能なんです。

──ありがとうございました

『レッドクリフ Part 2 -未来への最終決戦-』
2009年4月10日(土)よりTOHOシネマズ、日劇ほか全国拡大ロードショウ

其の十「泡の妙」

© 2009,Three Kingdoms,Limited.All rights reserved.

監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン/金城武/チャン・フォンイー/チャン・チェン/ヴィッキー・チャオ/フー・ジュン/中村獅童(特別出演)/リン・チーリン/ユウ・ヨン/ホウ・ヨン/トン・ダーウェイ/ソン・ジア/バーサンジャプ/ザン・ジンシェン/チャン・サン
製作:テレンス・チャン/ジョン・ウー
脚本:ジョン・ウー/カン・チャン/コー・ジェン/シン・ハーユ
撮影:リュイ・ユエ/チャン・リー
美術:ティム・イップ
音楽:岩代太郎
衣装:ティム・イップ
配給:東宝東和/エイベックス・エンタテインメント
2009年/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国/144分/35mm/シネマスコープ/ドルビーデジタル
関連サイト:日本
http://redcliff.jp/

           
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