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ダイアン・アーバスに学ぶ(1)
Diane ARBUS (1)
“生ることを学ぶ!”
「心を打つ」 と言う言葉を辞書で引くと 「深い感銘」 だそうだ。
つまり忘れられない程深く心に刻みつくことである。
text by IIZUKA Hidemi
以下、写真集 DIANE ARBUS 『REVERATIONS』 (San Francisco Museum of Modern Art/発行元:Randon Hous, New York, NY 2003)より
ロンドンの VICTORIA & ALBERT MUSEUM で行われた女流写真家 DIANE ARBUS REVERATIONS展 でそのような感情を得たことがある。
Diane ARBUS は1923年、NYの裕福なユダヤの中流家庭に生まれ、18歳で Allen ARBUS と結婚。写真家である夫の手伝いをすることで写真に触れるようになる。
1955年には Alexey BRODOVITCH (Harper’s Bazaarのアートディレクター)から写真を習い、1956年-1958年には Lisette MODEL に師事し、写真家 Dian ARBUS としての一歩を踏み出すが、1971年両手首を切って他界してしまう。
映画 『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』 より。
© MMVI NEW LINE CINEMA PICTUREHOUSE HOLDINGS.INC./HBO PICTUREHOUSE HOLDINGS.INC.ALL RIGHTS RESERVED.
その Diane ARBUS の生き方をモデルにした STEVEN SHAINBERG(スティーヴン・シャインバーグ)監督作品『Fur:An Imaginary Portrait of Diane Arbus』、日本語タイトル『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』が公開になる。
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NICOLE KIDMAN (ニコール・キッドマン) が Diane ARBUS 役を演じる映画だが、 Diane ARBUS の思想や写真家としての活動を支持する人には少しもの足りないが、この映画を機会に彼女の写真に興味を抱く人が増えると思えば悪いものではないとパリで観て個人的には思った。
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この映画だけでは、写真家としての本来の姿を知ることは出来ないので、 Diane ARBUS をより理解し、作品に触れたいと言う人のために、数多くある作品集の中から私が一番素晴らしいと思う作品集“REVERATIONS”をお勧めしたい。
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映画 『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』
5月26日よりシネマGAGAほか順次ロードショー
『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』公式サイト
http://kegawa.gyao.jp/