祐真朋樹|かっこいい男の定義 第6回 祐真朋樹×沖野修也
Lounge
2015年5月11日

祐真朋樹|かっこいい男の定義 第6回 祐真朋樹×沖野修也

祐真朋樹|かっこいい男の定義

第6回 祐真朋樹×沖野修也

──ソロアルバムのリリースおめでとうございます。

沖野修也 ありがとうございます。祐真さんにもご協力いただきました。

──では、カバーとインナーの撮影のお話から……。

祐真朋樹 撮影は今年の9月に入ったばかりのころでしたね。青空抜けでモノクロ写真を撮ろうというイメージで臨んだんですが、あいにく天気が悪くて、昼間なのに空一面グレーで。なにしろストロボを使ったことのないカメラマンですから(笑)、どうしようかなぁと現場で考えたんですよ。

──カメラはあの愛機のライカのM6ですか。

祐真 そう。それで撮影アシスタントにストロボを使うのを促されて、背景が暗かったので日中シンクロで撮ろうと。そうしたらいい感じで後ろが落ちてくれて、日中シンクロが生きましたね。まあ運も実力のですからね(笑)。

沖野 アハハハ。

祐真 ちょっと見た感じでは青山墓地の脇には思えないでしょ。

沖野 ちょっとニューヨークっぽいですよね。

祐真 現像をお願いしたラボの担当もそう言ってましたね。

アルバム『UNITED LEGENDS』より。photo by SUKUEZANE Tomoki

沖野 そうそう、NYでハーヴェイ・カイテルに会ったんですよ!

祐真 どこでですか。

沖野 NYの道ばたで。

祐真 歩いていたの?

沖野 ハーヴェイが毎朝9時半に歩く道、お教えしますよ(笑)。

photo by FUKUDA Emiko

祐真 ほら『スモーク』って映画があったでしょ? 映画の中であの人、毎朝8時半に交差点を通るというのがありましたよね。

沖野 ハーヴェイはそういうことやっていそうですよね。

祐真 スコセッシ監督の『ミーン・ストリート』とか作品のまんま生きてる感じですよね、彼は。

沖野 最近、偶然人と会うことが多いんですけど、それも僕がその人の名前を口にしたり、その人の音楽を聴いていたりすると会うんですよ。NYでもメアリー・J・ブライジを聴いた次の日に彼女に会ったり。その日は対談の取材だったんですが、スーツに白シャツ、ネクタイだったんですね。女性カメラマンが「今日の修也はレザボア・ドッグスみたい」って話をしていたら、対談相手が「ハーヴェイはこの前の通りを毎日歩いているよ」って言うわけです。まさかと思ったら、スポーツウェアのフードを被ったままのハーヴェイが歩いてきて。

祐真 それはすごいですね。

沖野 最近、行く先々で偶然があるんですよ。

【ハーヴェイ・カイテル(Harvey Keitel)】
1939年生まれのアメリカの俳優。ニューヨーク市ブルックリン出身。映画『タクシードライバー』のポン引き役で注目され、バイオレンス映画中心に話題作に出演する名優であり怪優。クエンティン・タランティーノの初監督作品のプロデュースや、製作総指揮なども執る。名門アクターズ・スタジオの試験を十年間落ち続けた苦労人だが、現在はアクターズ・スタジオの総裁(プレジデント)をアル・パチーノ、エレン・バースティンと務める。1991年、アカデミー助演男優賞にノミネートされた。

【スモーク(Smoke)】(1995)
NYブルックリンの街角の煙草屋に集う3人の男を巡るさまざまな物語を綴る、ユーモアと人情味あふれる人間ドラマ。ハーヴェイ・カイテル主演で、監督は香港出身のウェイン・ワン。95年ベルリン映画祭金獅子賞受賞。95年度キネマ旬報外国映画ベストテン第2位。

【ミーン・ストリート(Mean Streets)】(1973)
マーティン・スコセッシ監督作品。出演はロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテルほか。NYで生まれ育ち、父親を亡くし母と2人で暮らす27歳の若者をハーヴェイ・カイテルがビビッドに演じる。NYを舞台に青春を爆発させる若者たちの孤独、友情、挫折などを描いた映画。

【レザボア・ドッグス(Reservoir Dogs)】(1992)
俳優出身のクエンティン・タランティーノが監督・脚本を担当したデビュー作。共同製作者にハーヴェイ・カイテルが名を連ね、さらに主演のMr.ホワイトを演じる。宝石強盗に失敗して破滅していく犯罪グループの姿を描いたバイオレンス・アクション映画。

──お二人はどういう出会いだったんですか?

祐真 沖野さんと最初にお会いしたのはもう12、3年前ですよね、確か。

沖野 もともとは僕の方から声をかけたんですよ。

祐真 ラフォーレ原宿でしたよね。

沖野 ラフォーレのイベントに僕がやっているクラブのスタッフがモデルで出たときに、祐真さんがスタイリングを担当して、それで会場で会ったんですよね。

photo by FUKUDA Emiko

祐真 モッズナイトでしたよね。浅野忠信さんがライブしたり、ファッションショーもあって。変わった面白いイベントでしたよ。

沖野 当時から祐真さんの大ファンだったので紹介してもらったんですが、挨拶程度でしたね。その後、新宿伊勢丹でトークイベントでお会いしたんです。

祐真 モンドグロッソが生演奏するファッションショーの前にトークショーがあって、沖野さんと2人で、1日2回の2日間で4回やりましたね。

沖野 やっていくうちにどんどん盛り上がって。

祐真 3回目がいちばん良かった。

沖野 客席もかなり沸いて、「祐真さん、トークユニット組んで全国ツアーしませんか?」って(笑)。

祐真 演出の四方義朗さんにも結構ほめられましたね(笑)。

──おふたりとも京都ですからね。

祐真 会話の中のボケのポイントがわかっているから話しやすいんでしょうね。ツッこんでくれますから。

沖野 (笑)。

──第7回につづく

SHUYA OKINO
『UNITED LEGENDS』
沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)全曲作曲。初のソロ・アルバムにして、10人の大物ヴォーカリストと、10人の大物トラックメーカーをフィーチャーしたクロスオーバー/クラブ・ジャズの最高傑作!!
スタイリング/撮影:祐真朋樹

GENEON / GNCL-1097
3,150yen(w/tax)

UNITED LEGENDS / SHUYA OKINO

01. THANK YOU feat. NAVASHA DAYA for FERTILE GROUND
Sound produced by KYOTO JAZZ MASSIVE

02. SHINE feat. DIVINITI
Sound produced by DJ KAWASAKI

03. IF IT IS LOVE feat. CLARA HILL
Sound produced by PIRAHNAHEAD

04. SUMMER LOVE fear. NICKY GUILAND for HEAVY
Sound produced by SEIJI for BUGZ IN THE ATTIC

05. LOVE IS THE KEY feat. JOSH MILAN for BLAZE
Sound produced by PHIL ASHER

06. A MILLION TEARS feat. COURTNEY DENNIE
Sound produced by DA LATA

07. TURN IT UP feat. MELISSA BROWNE
Sound produced by AFRONAUGHT for BUGZ IN THE ATTIC

08. PIECES OF YOU feat. YUKIMI NAGANO
Sound produced by DEGO+AKWASI for 2000BLACK

09. BEAUTIFUL SADNESS feat. CARLEEN ANDERSON
Sound produced by DOMU

10. WHAT WOULD I DO WITHOUT YOU? feat. VIKTER DUPLAIX
Sound produced by MARK DE CLIVE-LOWE


WIRED by Tomoki Sukezane
           
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