THEATER|対照的な二人が放つライブパフォーマンス『アシンメトリア』
THEATER|女優・横町慶子と山川冬樹の出会いにより生まれる化学反応
対照的な二人が放つライブパフォーマンス『ASYMMETRIA~アシンメトリア』
演劇やダンス映画の分野で活躍してきた横町慶子と、ホーメイ歌手であり、美術家としても活躍する山川冬樹が“心身”に宿る非対称をテーマにライブパフォーマンスを繰り広げる舞台『ASYMMETRIA~アシンメトリア』。2月28日(金)と3月1日(土)にかけ、全3公演が開催される。
Text by YANAKA Tomomi
幻想的な世界に生きる横町、リアルな身体表現を極限まで追究する山川
長年にわたり、演劇やダンス、ファッションなどさまざまな文化の“実験”がおこなわれ、名作が生み出されてきた六本木の音楽実験室新世界。そんな伝説的な空間で、物語の世界に生きる女優横町慶子と、ホーメイ歌手であり、美術家としても活躍する山川冬樹という対照的な出会いから生まれる化学反応を楽しむライブパフォーマンス『ASYMMETRIA~アシンメトリア』が開かれる。
女優、横町慶子は4歳からのキャリアを誇り、坂本龍一や矢野顕子らのアルバムやコンサートに参加。女優としてはもちろん、振付家としても活躍し、園子温監督の映画などにも出演してきた。2010年には脳梗塞による麻痺で活動を休止するも、昨年9月に見事舞台復帰を果たした。
一方の山川冬樹は、音楽、現代美術、舞台芸術の境界を越えて活動するアーティスト。己の身体をテクノロジーによって音や光に拡散するパフォーマンスを得意とし、歌い手としては南シベリアの伝統歌唱「ホーメイ」の名手としても知られている。また、声と記憶をテーマにしたインスタレーションが東京都現代美術館に収蔵されるなど、アーティストとしても名高い。
そんな二人によって繰り広げられる『ASYMMETRIA~アシンメトリア』。人間の心と身体に宿る非対称的要素をテーマに、幻想的な世界を生きる横町と骨伝導マイクや電子聴診器を使い、リアルな身体表現を極限まで追究する山川のふたりがどのような舞台を繰り広げるのか。
“対照”的かつ“対称”的な二人が混在し、融合し、紡ぎだす、贅沢なライブパフォーマンスを堪能したい。