EVENT｜10万個の“ホタル”が夜の隅田川に舞う！

EVENT｜スカイツリーとLEDが奏でる「ひかりのシンフォニー」

10万個の“ホタル”が夜の隅田川に舞う！

もし隅田川にホタルがいたなら──。そんな夢のような話が現実になる？　5月6日、ゴールデンウィーク最終日の夜、約10万個の人工“ホタル”が水面を舞う、アートインスタレーション「ひかりのシンフォニー」がおこなわれるのだ。

Text by TANAKA Junko (OPENERS)

当日は、スカイツリーもひと足先にライトアップ姿を披露

かつて、川が人びとの生活の中心を担っていた時代。隅田川は芸術・文化の発信基地として、江戸の街でも一、二を争う賑わいをみせていた。しかし、高度成長期に突入し、工場排水や生活排水が流れ込むようになると、水質の悪化とともに人びとの関心も薄れていったという。東京都では現在、地元の地方自治体、民間事業者と協力して水質の改善に努め、東京スカイツリー®の開業で注目を集める隅田川エリアにかつての賑わいをよみがえらせようと、「隅田川ルネサンス」と銘打ったさまざまな取り組みを進めている。

その一環として5月5日（土）と6日（日）の2日間、隅田川沿岸の隅田川テラス（言問橋－吾妻橋間）を舞台にしたイベント「東京ホタル TOKYO HOTARU FESTIVAL 2012」が開催される。テーマは、“隅田川エリアを五感で楽しむ”。イベントを通して、川との暮らし、自然との共生に思いを馳せてほしい、主催者のそんな願いが込められている。

風車づくりや紙芝居づくりなどの子供向けのワークショップ、地元のパフォーマーがパフォーマンスを繰り広げる「川のステージ」、デザイングッズの販売から飲食までが立ち並ぶ「川のマーケット」、川と街づくりをテーマにしたシンポジウム「東京の川をひらく」など、盛りだくさんなプログラムのなかでもとくに注目したいのが、ひと足早い東京スカイツリーのライトアップと、約10万個の「いのり星®」を隅田川に放流させる光のアートインスタレーション「ひかりのシンフォニー」だ。

いのり星には、まるでホタルのように円形部分から明るい光を放つ、直径8.5センチメートルの光の球を使用する。この開発にあたっては、パナソニックが全面協力。電気をつくる太陽光パネルから、それを蓄える充電式電池、水のなかにつけると通電して点灯するLEDチップにいたるまで、同社の次世代エネルギー技術が集約されている。イベント終了後、放流した10万個はすべて回収する予定だ。