Patchy Cake Eater|注目のドメスティックメンズブランド「パッチーケークイーター」2013春夏コレクション
Patchy Cake Eater|パッチーケークイーター
カジュアル化していくなか、正装的コーディネートを提案
今の気分は「オシャレをして遊びに行こう」
2012-13年秋冬コレクションでデビューし、2シーズン目を迎えるメンズブランド「Patchy Cake Eater(パッチーケークイーター)」。30代から40代のファッションを楽しむ大人の男性と、その大人らしさに憧れをもつ20代をターゲットに、仕立てが良く、こだわり抜いた本物思考の服作りを目指している。ストリート感をもハイクオリティに表現する最新コレクションを、デザイナーの森野重紀氏が解説する。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
“Cake Eater”と称された、現代のやさ男たちのファッションとは
──2013春夏コレクションのテーマ/コンセプトは?
オシャレをして遊びに行こうとする、その今の気分を表現したいため、シーズンテーマはとくに設けておりません。
──テーマ/コンセプトについて教えてください。
ブランド名の「Patchy Cake Eater」とは、直訳すると「ツギハギだらけのやさ男」。“Cake Eater”と称された、やさ男たちのファッションを楽しむ姿勢、(無頓着さや機能追求の武骨さとは正反対の)いわゆるオシャレをして遊びに行こうと、そういった気分を起こさせるもの作りが目指すところです。
それは、テーラリングの技術をベースに普遍的なデザインを追求しつつ、少しめかしこんだ服──いわば、男性服を女性が着たときのマスキュリンさをそのままもう一度男性に戻した感覚の服づくり。
たとえば春夏において、半袖シャツ=カジュアルとなりがちなところを、正装としても成り立つ文化(例=バロン・タガログ:フィリピンの正装)のように、シルクなどの素材感、ステッチワークやボタンの大きさ、それらのレイアウト(間)にこだわって、キレイに着る正装感=ファッションを楽しもうという昂揚感を提案します。
──キールック(コーディネイト)は?
春夏でカジュアル化していくなか、正装感のある装いを提案。ジャケットを脱ぎ、半袖シャツやショーツになろうとも少し気取った感じ、めかしこんでファッションを楽しんでいる感覚。その空気、雰囲気をどのルックにも込めています。
──キーアイテムは?
「半袖シャツ」
素材にピケシルクや140双糸コットンなどを使用し、きれいで繊細な雰囲気に。また、ピンタックを用いたオリジナル生地との組み合わせなど、あくまでも正装感漂うルックスに仕上げています。
「コットンツイードのベスト&パンツ」
非常に緩く編んだあとに縮ませることで、予見できない偶発的な模様を求めたタイプと、計算づくで幾何学的に編んだタイプの2タイプのコットンツイードを使用。プリントとは異なる立体的な柄模様が特徴のベスト&パンツです。
「カーディガン&ベスト」
表側にレーヨン、裏にコットンを使用したニット。レーヨン素材独特の光沢感あるルックス、そこにパイピングやグログランテープでアクセントを付けています。また、裏側をコットンにすることで肌触り良い着心地となっています。
「ローファー」
黒×白、緑×白、ベージュ×白のコンビのローファー。正統派なところを狙いつつ、少し不細工な愛嬌あるシルエットが特徴。ショーツやクロップトパンツの足もとにバランスの良いボリューム感あるタイプです。
Patchy Cake Eater
Tel. 03-6427-3676
www.patchycakeeater.com