セットアップはリラックスして着る

──2014年春夏コレクションのテーマ／コンセプトは？

毎シーズン、テーマは設けていませんが、今シーズンは、ジャケット、パンツには、シルクで織りあげたクレスト・グレンチェック・ストライプなどのネクタイ生地をちりばめてエスプリ感をくわえています。そして麻のベルベットや特殊コーティングしたシルク、リネンにシルクを巻きつけたメッシュ、スポンジのようなメッシュ、「からみ織機」で織りあげたニットのようなファブリックなど、メッシュを多用しました。
セットアップもタイドアップせずにリラックスした感覚で。スタイルとして、“タウン要素のあるスポーツ”というキーワードもあります。

──今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは？

いつも通りです。とくに春夏はジャケットなどを着用しても重く見えすぎないようにしています。どこかしら軽くなるようなバランスで、わずかな違和感を感じてもらえるように。かつ、過度に意識しすぎず。

──スタイリング、シルエット、カラーなど、昨年の春夏コレクションとのちがいは？

とくにあたらしいことはしていません。

──今シーズンのキールック（コーディネイト）は？

グリーンのセットアップ、ベージュのセットアップは、ティムらしいニュアンスになっているとおもいます。

差し色はグリーンやパープル

──キーアイテムとキーカラーは？

カラーは、グレー、ネイビー、ブラウンをつねにベースカラーとして、今季はそれに合う差し色としてグリーンやパープルを取り入れました。固さだけではなく柔らかさを加味しています。キーカラーというわけではないのですが、ブラウンのセットアップがお薦めです。素材のひねりや作り方、バランス感覚など、バラエティに富んだミックス感が楽しめます。

──今シーズンこだわった「素材」は？

緯糸にシルクのフィラメント糸を打ち、鈍い光沢感をだしている「C/Silk paper cloth」。ナイロンやポリエステルとはちがう触感、見た目になります。経糸は密度が高いので、パリパリとした触感になります。着用してみるとわかりますが、とても軽いんですよ。光に当たるとシルクの光沢感が若干変わったり、室内で見るのと自然光のなかでみるのでは、印象が変わるとおもいます。かなりの時間をかけて開発した素材で、着用して触れていただければ、ちがいがわかるはずです。

──仕事／プライベートにかかわらず、2014年の個人的な目標を教えてください

より心地よい日常を過ごしながら、適度な刺激をインプットすること。インプットしたことを適度にズラしながらアウトプットすることです。

＜主な取り扱い店＞
アーバンリサーチ、pubic、1LDK

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