Né-netデザイナー対談(4)
Fashion
2015年8月12日

Né-netデザイナー対談(4)

「東京」ファッションの未来力(4)

ファッションブランドNé-netデザイナー高島一精×島津由行

島津由行さんが感じる「東京」。高島一精さんが感じる「東京」。
いよいよ秋冬シーズンが本格化するいま、それぞれの思う東京を最終回で語っていただく。

写真=Jamandfix構成と文=梶井 誠(本誌)

東京というファッションタウンの奇妙さ

──街はこれから秋冬シーズンがスタートしていきますが、今シーズンの傾向を教えてください

島津由行 パリコレなどを観ると、流れでいうとエイティーズが強く色が出ていますね。たとえばライダースにジョッパーズ、足元はブーツィーという濃いスタイリングです。

それと圧倒的に多いのはウィメンズはワンピース。ワンピースでのレイヤードとか、色ではグレイッシュや黒、無地など、まさにリアルクローズですよね。
それを観ていると、原宿の女のコのレイヤードの着こなしに似ていて、東京はやっぱり面白いんだなと思いますね。

──高島さんはつくり手をしてトレンドはどう捉えていますか?

高島一精 トレンドに対する意識はしていないと思いますが、実際に東京で生活していて、いやでも情報は見たり入ってきたりしますけど、その程度ですね。

──島津さんはいまの東京ってどう思いますか?

島津 いわゆる裏原などをみていると、アメリカ人が忘れたノスタルジックをマニアックに理解して表現しているのは日本人なのかなって思いますね。旧き良きアメリカをリスペクトして、上手にものづくりをしている。日本のストリートは強いですよ。

──高島さんは東京はお好きですか?

高島 東京は好きですね。すごく変化のスピードが速い。それでいいのかな?と思ったりしますが、便利ですし(笑)。

島津 都市としての東京は世界でいちばんおもしろい。東京自体のこの奇妙で滑稽な感じはほかにはないですよ。若者たちも変わってきているしね。

ペンギン・カフェ・オーケストラ2枚同時発売!

──若者の変化は感じますね

島津 洋楽CDが売れないとか、洋画を観ないとかありますが、いまの若い子は、直接的に意味が伝わらないと理解できないそうです。映画を観に行っても、字幕と絵を合わせることができない。

──20代はパソコンできないそうですよ、みんな携帯で事足りて

島津 もう新しいジェネレーションを感じますよね。『ネ・ネット』のようなブランドもいずれはインターネットで販売するとか、マーケットも変わっていくんでしょうね。

Né-net 2007 SPRING&SUMMER COLLECTIONより

Né-net 2007 SPRING&SUMMER COLLECTIONより

──次の2008春夏コレクションは8月31日に決定したそうですね

高島 構想はまだ頭のなかですね。イメージを高めていく作業中です。

島津 この取材の後、コレクション会場を下見に行くんですよ。

──島津さんからみて、高島一精というデザイナーはどんな存在でしょうか?

島津 普段は意外とタイクツなんじゃないですか?(笑)。「あの女のコ、可愛かったなぁ」って服をつくっているんじゃないかな(笑)。
高島さんはファッションデザイナーというか陶芸家っぽいんですよ。手でつくって、生んでいく感じが。研究して入っていく感じとか。いろんなところからインスピレーションをもらって、手づくりで進めていくのが陶芸家っぽい。

──次のコレクション楽しみにしています

高島 楽しい感じになると思うので、ぜひ観ていただきたいと思います。

──ありがとうございました

ネ・ネット 2008春夏コレクション決定!

2007年8月31日 (金) 16:30 東京・時事通信ホール

ネ・ネットデザイナー高島一精さんのご好意により、オウプナーズ読者10名を特別ご招待いたします。
(※当日は一般の方は入場できません。チケットのみのプレゼントです)

コレクション観覧(立見になります)希望者は、OPENERSトップページ(http://openers.jp)
下段の「ご意見ご要望はこちらへ」からご応募ください。
■内容に「ネ・ネット観覧希望」と明記の上、お名前・住所・年齢と、メッセージを書き添えて、
返信アドレスもお忘れなく。応募者多数の場合は抽選の上、発送に代えさせていただきます。
締切は8月20日(月)。どしどしご応募ください。(オウプナーズ編集部)

           
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