有田地方の絵付けを現代的解釈で。不完全という名の豆皿コレクション|amabro
DESIGN / PRODUCT
2021年4月3日

有田地方の絵付けを現代的解釈で。不完全という名の豆皿コレクション|amabro

amabro|アマブロ

大皿をそのままボリュームダウンさせた少し大きめの豆皿

現代の暮らしに即したプロダクトで知られる「amabro」。「ART OF LIFE ― 生活の中にアートを取り入れる―」というコンセプトの通り、有田地方の絵付けを現代的解釈で再構築した豆皿コレクションが誕生した。

Text by WAKABAYASHI Satsuki

「有田焼」で知られる佐賀県・有田地方。ここではかつて、大壺や大皿が盛んに作られていたが、近年、時代の変化とともに大皿を囲むという食卓の文化が薄れ、その需要は少なくなってきている。
家族団らんの象徴、そして季節の節目を彩る食文化を担っていた大皿も、制作途中の下絵(呉須) の段階で止められたまま、行き場なく大量に放置されていたという。
2009年「amabro」はこの問題に着目し、その不完全さ故のグラフィカルな意匠に新たなデザインを重ね、アートに転換させた(KOTTO COLLECTION)。
そして更なる年月を経て今年、新たに発表する「INCOMPLETE COLLECTION」に注目したい。こちらは大皿をそのままボリュームダウンさせた豆皿で、先付け(前菜)や副菜などに適したサイズ感。
呉須と余白に金彩を施した大胆なデザインではあるが、直径約10cmというこのサイズ感が日常に取り入れやすいテイストにまとめ上げている。有田焼を再構築した「不完全なコレクション」こそ、新たな伝統として未来に継承していきたい。

MAME -Incomplete Collection-

  • 価格|1650円(税込)
  • サイズ|φ107mm×h17mm
  • 素材|磁器
問い合わせ先

amabro
http://amabro-online.com/