和気雅美│森の中をイメージしたクリスマスデコレーション(その2)
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2015年4月24日

和気雅美│森の中をイメージしたクリスマスデコレーション(その2)

NEW YORK STYLE HOLIDAY HOME DECORATION SERIES 2009

森の中をイメージしたクリスマスデコレーション (その2)

枯れた実もの、雪が積もったような松ぼっくり──雪の下からのぞく凍った大地の色のようなキャンドルをアクセントに、夕方が夜の闇に変わるころ、キャンドルを灯すと、もみの木やシプレスの香り、シナモンが炎にあたためられてゆっくりと立ち昇って、くつろぎ感のあるデコレーションアレンジです。

文=和気雅美写真=原恵美子


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ヤドリギを家に飾ることは、妖精を一緒に家に招き入れ幸運をもたらす

スクエアのリースは、前々回の華やかなフラワーリースとは対照的な趣きで自然のダイナミックな表情を映し出し、雪のような白いバラの清楚さが際立ちます。

窓辺に置いたのは、ブーケを寝かせたようなアレンジメント。流れ落ちるような優雅なラインが視覚的にリラックスさせるデザインです。

そして、クリスマスの象徴といえば、ヤドリギです。「宿り木」と書く名前の通り、木の枝に寄生する植物で、英語名でMistletoeには多くの伝説があり、“The kissing under the mistletoe”といい、この下でキスをすると幸せになれるとか。

その由来は古代神話にまで遡り、北欧神話ではヤドリギは、母フリッグが息子の光の神バルドルのために「四大(元素)」と呼ばれる「土・水・火・空気」から生成されたすべての創造物に対して、バルドルへの忠誠を誓わせたにもかかわらず、その根を持たないという特性ゆえにそれらに属していなかったためにヤドリギだけが忠誠の誓いを立てていませんでした。

それを利用されてバルドルを刺し貫き、絶命させる矢として描かれています。死んだバルデルが再び死の世界から蘇ったとき、母フリッグが流した喜びの涙がヤドリギの実となり、イエスの復活の物語とともにキリスト教と深く結びつきクリスマスの象徴になったといわれています。

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……さらにもうひとつ。

冬の到来で森の木立は枯れた葉を落としてしまい、森に住めなくなった妖精たちは真冬でも鮮やかな葉をつけたまま耐えているヤドリギの枝に移り住むという言い伝えもあり、ヤドリギを家に飾ることは、妖精を一緒に家に招き入れ幸運をもたらすといいます。

そんなロマンティックな言い伝えにならって、ブーケに束ねてシャンデリアに吊るしてみました。


           
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