日本のモダニズム建築を讃えるプロジェクトを実施|BOTTEGA VENETA
DESIGN / ARCHITECTURE
2015年6月24日

日本のモダニズム建築を讃えるプロジェクトを実施|BOTTEGA VENETA

BOTTEGA VENETA|ボッテガ・ヴェネタ

インスタグラムに投稿された写真をユニークなイラストに描きかえる試みも

モダニズム建築の最高傑作、ホテルオークラを讃える特設ページを開設

イタリアのラグジュアリーライフスタイルブランド、ボッテガ・ヴェネタが、建て替えが予定されているホテルオークラ東京をはじめ、日本のモダニズム建築を継承し、讃えるための特設ホームページを開設している。同時に、インスタグラムでも、ホテルオークラ東京への想いをシェアできる試みがおこなわれている。

Text by YANAKA Tomomi

著名人らのオークラへの想いや、その美しいたたずまいを紹介

1962年に竣工されたホテルオークラ東京は、日本のモダニズム建築運動の流れを汲む現存する建造物のなかでも最高傑作のひとつ。創設者の大倉喜七郎や、建築家の谷口吉郎、そして日本のクラフツマンシップを支えるさまざまな職人により日本の伝統とモダニズムが融合した空間がつくりあげられた。そして昨年9月、ホテルオークラ東京は東京オリンピックの開催などを見据えた建て替えを発表。この歴史ある美しい建物の存続を希望し、国内外から多くの著名人が声を上げたのも記憶にあたらしい。

BOTTEGA VENETA|ボッテガ・ヴェネタ

和のテイストをふんだんに取り入れた本館ロビー

BOTTEGA VENETA|ボッテガ・ヴェネタ

本館ロビーの障子窓上部の木組格子には麻の葉文様

そのなかのひとりが、クラフツマンシップを体現するイタリアンブランド、ボッテガ・ヴェネタのクリエイティブ・ディレクターであり、長年にわたり建築を愛してきたトーマス・マイヤー氏だった。彼がホテル解体の危機を知り、昨年11月から彼の肝いりで、このプロジェクトはスタートした。

第一弾は、雑誌『カーサ・ブルータス』と日本のモダニズム建築特集号でコラボレーションをおこなったほか、金沢21世紀美術館でシンポジウムを開催。建築の保存に深い関心をもつパネリストたちが解体の危機にさらされているさまざまな建物について語り合ったという。

マーク・ニューソンなど多くの著名人も賛同

そして第二弾として、ホテルオークラ東京を讃えるためのサイトを6月中旬に開設した。現在は、マイヤー氏をはじめ、建築家の森俊子氏や、デザイナーのマーク・ニューソン氏、現代美術家の杉本博司氏らによるコメントやビデオメッセージが寄せられているほか、ホテルオークラ東京の美しいたたずまいを見ることもできる。

また昨年より、ホテルオークラ東京ですごすひとときを、ハッシュタグ #MyMomentAtOkuraをつけてインスタグラムに投稿するプロジェクトも展開。近日あらたに、この投稿写真のなかから選ばれた作品をユニークなイラストに描きかえるという取り組みをスタートし、ホテルオークラ東京の美しい姿を賞賛するとともに、多くの人に愛されたホテルの思い出を広くシェアする。

「ホテルオークラはユニークで創造的なコラボレーションの結晶です。私たちはこのコラボレーションに敬意を表することで、今後何世代にもわたりその時代を超越する美が受け継がれ、愛されることを願っています」と語るマイヤー氏。特設サイトでは、ホテルオークラ東京のほか、彼が愛する日本建築の数かずも紹介されている。普段私たちの目に何気なく映っている建物、スポットがいかに美しいかをあらためて教えてくれる。

TRIBUTE TO AN ARCHITECTURAL COLLABORATION
http://www.bottegaveneta.com/jp/special/okura

ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
0120-60-1966

           
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