和気雅美│テーマで飾るクリスマスデコレーション2009(その1)
NEW YORK STYLE HOLIDAY HOME DECORATION SERIES 2009
テーマで飾るクリスマスデコレーション (その1)
アメリカではこの時期、街角のいたるところに生のもみの木の市が立つのが名物です。それらは遠いオレゴン州などのもみの木農園から運ばれてきたもの。白い息を吐きながら、高さや枝ぶりを家族で吟味してお好みの一本を選び出すのも子どもには楽しさ倍増の光景です。
文=和気雅美写真=原恵美子
ニューヨークのクリスマスを象徴する花といえば、深紅のアマリリス
高さ・枝ぶりはアメリカ並みとはいかないものの、今年は量で勝負。
3本のツリーをそれぞれテーマを違えて飾ってみました。
1本目(上写真・右)は、ユニークな黒人のサンタクロースとシックなチョコレートブラウンのデコレーションがカーキグリーンの枝に映えます。ちょっとビターな大人な雰囲気のデコレーションです。
2本目(上写真・左から2本目)は、クジャクと小鳥をテーマにブルーでデコレーションしたツリー。キリスト教ではクリスマスと深い関係があるクジャクはまさにニューヨークのクリスマスデコレーションになくてはならないアイテム。
5番街にあるセレクトデパートメントストア「バーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)」では、例年この時期、豪華な白いクジャクの剥製がその長く美しい尾を誇示するかのように背の高いキャビネットに停まった姿で1階のエントランスにディスプレイされ、まるで女王陛下のように君臨しています。初めてみたとき、鮮烈な印象を受けました。小鳥は春の訪れを予感させるシンボルです。
3本目(上写真・左)は、ホットピンクとライムグリーンにキャンディケーンでデコレーション。
FLORALUXE好みのグロリオーサリリーは、黄色い縁(ふち)のあるフリルのような赤い花が揺れる炎を連想させます。
以前からニューヨーカー好みだと思って注目していたところ、最近になって流通の発達により海外から長い茎つきのままで輸入され、ニューヨークで人気が出てきた花です。それまでは20cmほどの花先のみが市場の片隅でひっそり売られていた存在でした。
7歳の息子・涼翔(りょうが)もアマリリスのブーケを手に、蝶ネクタイでおすまし。
ニューヨークのクリスマスを象徴する花といえば、まさにこの深紅のアマリリス。存在感あるこの花がまさにニューヨーカー好みの姿形で、鮮やかなグリーンに映えて街中をあたたかく華やかに彩ります。