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2020年11月16日
フェラーリの量産型オープンPHEVモデル「SF90スパイダー」がデビュー|Ferrari
Ferrari SF90Spider|フェラーリSF90スパイダー
フェラーリの量産型オープンPHEVモデル「SF90スパイダー」がデビュー
フェラーリは11月12日、スーパーPHEVモデル「SF90ストラダーレ」のコンバーチブルバージョンである「SF90スパイダー」をオンラインでの発表会で披露した。
Text by HARA Akira
4リッターV8ターボと3基の電気モーターによりトータル出力は1,000cvを実現
SF90スパイダーのボディは、全長4,704mm、全幅1,973mm、ホイールベースは2,649mmで、重量は1,670kg。搭載するプラグイン・ハイブリッド・システムは、最高出力780 cv/7,500rpmを誇る90度V8ターボエンジンを、リア1基、フロント2基の合計3基の162kWを発生する電気モーターで補強したもので、トータルで1,000 cvという途方もない最高出力を発生。8段F1デュアルクラッチトランスミッションを介して4輪を駆動する。
ドライバーは、新しいeマネッティーノでパワーユニットモード(eDrive、Hybrid、Performance、Qualify)を1つ選んだら、あとはステアリングを握って素晴らしく爽快なドライビングを楽しむだけとなる。パフォーマンスは、0-100 km/h加速2.5秒、0-200 km/h加速7.0秒、最高速度340km/hとなっている。
走りでは、eSSCと名付けられた車両のダイナミクス制御システムが、車両状況をリアルタイムでモニター。この情報に基づいて、フロントの電気モーター経由でイン側とアウト側のタイヤに個別にトルクを分配(トルクベクタリング)し、車両の安定性を制御。コーナーを立ち上がる際のトラクションが大幅に向上し、限界域でのドライビングがいっそうシンプルで直感的になり、自信をもって操ることができるという。
エアロダイナミクスの面では、250 km/hで最大390 kgのダウンフォースを発生。それを空力的な付加物に頼らずに実現しており、特筆すべきものは、車両のリアで走行条件に応じて働く可動システムのシャットオフ・ガーニーや、鍛造ホイールに施されたフェラーリF1マシンのブロウン・ジオメトリーを思わせるウィング形状などだ。
デザインは、SF90ストラダーレの特徴的なスタイリングを可能な限り忠実に守ることからスタート。細心の注意を払ってトノカバー周辺を作り込むことで、リトラクタブルハードトップ(RHT)の格納部が加わったにもかかわらず、エンジンベイ・カバーを通してV8エンジンが見える。つまり、RHTの展開時も格納時も、主役であるV8の姿を見ることができるのだ。
極めて軽量かつコンパクトでシンプルなRHTは、わずか14秒で開閉し、走行中も稼働。一般的システムでは150~200リッターを必要とする格納スペースが、わずか100リッターですみ、またアルミニウム製構造のため、一般的なリトラクタブルハードトップより約40 kg軽量になっている。RHTは、展開するとノイズを遮断して風雨から守り、高速走行中も変形せず、素晴らしい車内空間と快適性を提供するという。
インテリアでは、新しいステアリングホイールにタッチパッドが備わり、ドライバーは実質的に車両のあらゆる側面について手を離さずにコントロールできる。中央のインストルメント・クラスターは、フルデジタルの16インチ曲面HDスクリーンとなり、この設定と操作もすべてステアリングホイールのコントロールを使って行える。センタートンネルに配されたオートマティックギアボックスコントロールは、フェラーリ伝統の美しいマニュアルシフトゲートを思わせるグリルスタイルとなっている。
フェラーリの量産型オープンPHEVモデル「SF90スパイダー」がデビュー
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Spec
Ferrari SF90Spider|フェラーリSF90スパイダー
- ボディサイズ|全長4,704×全幅1,973
- ホイールベース|2,649mm
- フロントトレッド|1,679mm
- リアドレッド|1,652mm
- 車両乾燥重量|1,670kg
- 前後重量配分|フロント45:リア55
- エンジン|3,990cc 90 V型8気筒ターボ
- 最高出力|780cv/7,500rpm
- トランスミッション|8段F1デュアルクラッチ
- 駆動方式|AWD(電動フロントアクスル)
- タイヤ|フロント255/35ZR20 リア315/30ZR20
- 0-100km/h加速|2.5秒
- 0-200km/h加速|7.0秒
- 最高速度|340km/h
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