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2020年9月24日
トヨタとデンヨー、燃料電池電源車を共同開発し、実証運転を開始|TOYOTA
TOYOTA DENYO|トヨタ デンヨー
トヨタとデンヨー、燃料電池電源車を共同開発し、実証運転を開始
トヨタ自動車と移動式(可搬形)発電機のトップメーカーであるデンヨー株式会社は、水素を使って発電する燃料電池電源車(以下、FC電源車)を共同開発し、今後、実証運転を通じて実用化に向けた取り組みを進めると発表した。この取り組みは、環境省のCO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業の採択を受けての実施となる。
Text by HARA Akira
CO2排出量の削減には商用車・産業車両の燃料電池化が必要
地球環境問題を経営の重要課題の一つとして位置づけて積極的な取り組みを進めているトヨタとデンヨーは、温暖化防止に向けたCO2排出量の削減や大気汚染防止のためには、商用車・産業車両の燃料電池化が必要であると考えている。
また、電動車が社会システムの中において提供できる重要な価値の一つとして、災害発生時や屋外イベントなどさまざまな場面において、必要な時に必要な場所で大量の電力を供給することができる機能が挙げられる。両社はこのような可能性をより一層追求するため、環境性能に優れたFC電源車を共同で開発したという。
現在使用されている電源車の多くは、走行・発電といった動力源にディーゼルエンジンを用い、化石燃料をエネルギーとしているため、走行時・発電時に温室効果ガスのCO2や窒素酸化物(NOx)などの環境負荷物質を排出している。これに対しFC電源車は、動力源を燃料電池にすることにより環境負荷物質の排出がゼロになるとともに、連続約72時間の給電や発電の際に生成される水のシャワーなどへの活用が可能となる。
今回、共同開発したFC電源車は、全長6,380mm×全幅2,220mm×全高2,240mm。総重量は7,265kg。トヨタの小型トラック「ダイナ」をベースに、動力源には燃料電池自動車(FCV)「MIRAI」に搭載されているFCシステムを活用し、電力供給のためにデンソーが環境省補助事業により開発したFC専用給電機器を搭載。また、長距離移動・長時間発電を可能とするように、水素を約65kg(水素タンク27本)搭載している。
実証実験は2020年9月から開始し、従来型のエンジン式発電機と比べて、さまざまな負荷機器への影響、CO2の排出削減量などFC電源車ならではの効果を検証するという。
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