日産 リーフ|NISSAN LEAF
CAR / NEWS
2015年4月3日

日産 リーフ|NISSAN LEAF

NISSAN LEAF|日産 リーフ

EV専用モデル、すべり出し好調

日産自動車は7日、今年4月1日から国内で予約を開始した電気自動車(EV)の「日産リーフ」が、わずか2カ月で2010年度の販売目標台数の6000台に達したと発表した。

文=ジラフ

2カ月で販売目標台数を達成

このリーフは、世界初の量産型EV専用モデルで、2010年12月から国内での発売が開始される予定。航続距離は160km前後と短いながら、ゼロエミッションや価格、先進的なITシステムで高い評価モデルだ。

わずか2カ月で2010年度の販売目標台数の6000台を達したという同車だが、個人予約年齢層内訳は、20代3パーセント、30代13パーセント、40代25パーセント、50代25パーセント、60代以上34パーセントとなっており、高い年齢層からの支持が高い傾向が見られる。このことからもセカンドカーとしての需要も多いと考えられる。

同社では販売会社の店頭で今後も引き続き予約を受け付けるとアナウンス。12月の販売開始後、予約順に納車を進め、2010年度中に納車できなかったユーザーには、2011年度に入り次第、優先的に納車していくという。

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BRAND HISTORY
本格的に日産自動車の名前でセドリックを作り出したのが1960年。母体の創業は1937年。太平洋戦争を経て、英オースチンのノックダウン製造を手がけた歴史をもつ。

1966年にはプリンス自動車を合併。1983年から87年にかけて伊アルファロメオと合弁会社を設立し、イタリアで乗用車生産するなどした。一時期はトヨタとシェア争いをするまでになったが、90年代に経営危機に陥り、1999年に仏ルノーの資本参加を受け、現在にいたる。

日産の特徴は、日本人の身の丈にあったクルマづくりにあったといえるかもしれない。自家用車を持つ夢、高性能のクルマを楽しみたいという憧れ、世界で通用する価値をもつ日本車へのプライド、高級車志向……。日本人がモータリゼーションの発達とともに時代ごとにもっていたクルマへの思いを上手に製品化してきたのが日産だ。

モータリゼーション黎明期である1966年にはスモールカーのサニーで「マイカー」所持の夢を与え、1967年には高性能を前面に押し出したブルーバード、モータースポーツが若者の関心の的になっていることを背景に1968年にスカイライン、くわえて「米国で認められた」スポーツカーとして1969年にフェアレディZを、それぞれ矢継ぎ早に発表した。

さらにいわゆるバブル経済の時期は、市場の高級車志向を背景に1988年のシーマで大きなヒットをとばした。同時に日本車の高性能化を具現したスカイラインGT-Rを1989年を発表。(スカイライン)GT-R神話を不動のものとした。それは現在のNISSAN GT-Rにまでつづいている。

開発者を宣伝の前面に立てるなど、顔の見えるメーカーとして消費者との距離を縮めようとする、いい意味での人間くささは今も健在。走りや技術を喧伝した時代の、生身の人間のように目的をもって先へと邁進していく人格化された企業のイメージが、日産の持ち味だ。

新世代の技術開発ではトヨタなど他社に遅れをとってきたのも事実だ。1999年のルノーとの資本提携のさいにクローズされた多くの事業のなかに、当時他社より進んでいたハイブリッド技術もふくまれていたとか。2010年秋にはリーフという4ドアの電気自動車が発売されるが、環境技術の面で日産はどこへ向かおうとしているのか、いまひとつ、コミットメントが明かでないように思える。
(2010年8月更新)

           
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