マセラティ 100周年を記念したスペシャルな夜|Maserati
Maserati 100th Anniversary in JAPAN@ZOJO-JI|マセラティ創業100周年 於 増上寺
限定モデルも発表
マセラティ 100周年を記念したスペシャルな夜
マセラティがことし100周年を迎える。イタリアで開催中の特別展示イベントにつづき、日本でも7月22日にセレモニーが盛大におこなわれた。国内初公開となるモデルの発表をはじめ、過去のそうそうたるマセラティたちも登場。最後には、東京タワーまでもが節目を迎えたイタリアのスポーツカーブランドを祝福した──。
Text & Photographs by OHTO Yasuhiro
日本で祝う、マセラティの100年
1914年、イタリア・ボローニャの地に、3人の兄弟によってスポーツカー メーカーが創業された──その名は、マセラティ。それからながい歴史のあいだに、レースモデル、ロードモデルともに数々の名車たちが世に送りだされた。その100年という節目にあたる今年、夕暮れの増上寺を舞台に、日本の熱心なマセラティファンとともにその記念イヤーを祝うためのセレモニーが開催された。
境内には、マセラティの歴史を象徴する8台の名車が集結。なかでも「A6 1500 ピニンファリーナ」は、1947年に発表されたマセラティ初のロードモデル。マセラティGTのファーストモデルであり、現在までつづく各モデルの原点ともいえるものだ。
このほか多くの著名人に愛された初代「クアトロポルテ」やスーパーカーブーム世代には有名な「ボーラ」などの姿もあった。これらの展示は、マセラティ・クラブ・オブ・ジャパンの協力により実現したもので、いずれもコンディションは抜群。これだけの歴史的モデルが一堂に揃うのは、世界でもそう多くはないだろう。
日中の暑さもまだ残る夕暮れ時にイベントはスタート。会場に集った多くのマセラティファンに対して、マセラティ・ジャパン代表であるファブリオ・カッツォーリ氏が感謝を述べた。そして、この特別な夜に合わせて、2台のモデルがジャパンプレミアを迎えた。
ことし4月のニューヨークオートショーでワールドプレミアを果たした、100周年記念モデル「センテニアル スペシャル エディション」である。
Maserati 100th Anniversary in JAPAN@ZOJO-JI|マセラティ創業100周年 於 増上寺
限定モデルも発表
マセラティ 100周年を記念したスペシャルな夜 (2)
2台のセンテニアル スペシャルエディションがジャパンプレミア
マセラティ創業100周年記念モデルである「センテニアル スペシャル エディション」は、4シータークーペ「マセラティ グラントゥーリズモ MCストラダーレ」と4シーターオープンモデル「マセラティ グランガブリオMC」がベース。
両モデルともに、そのエクステリアカラーにスペシャル感があらわれる。全部で7色が用意されるのなかで、新色である「ブルー インキオストロ」、「グリジオ ピエトラ」、そして会場に置かれたグランツゥーリズモに施されていた「ロッソ マグマ」は特別な3層構造を採用。その輝きとより深い色味は、スペシャルモデルにふさわしいものとなっている。5タイプから選択可能なアロイホイールは、いずれの場合でもセンターオーナメントが、センテニアル仕様となる。
インテリアは、セレクトしたボディカラーに合わせた専用の内装素材がコーディネートされるのも、このモデルにふさわしい演出のひとつだ。たとえば「ロッソ マグマ」をセレクトした場合、レザーはブラックとなり、ステッチはロッソが施される。またカーペットのパイピングやシートのデザインラインにも、ステッチと同色のものが選ばれており、キャビンに一体感とスポーティさを与えるアクセントとなっている。
両モデルとも、パワートレーンは、最高出力460psのV8 DOHCエンジンにATシフトが可能な6段MCシフト ギアボックスを搭載。グラントゥーリズモMCストラダーレは、最高速度303km/hを記録する、まさにマセラティのロードカー最速モデル。いっぽうのグランカブリオMCも最高速度289km/hを誇っており、力強く100周年の歴史を駆け抜けてきたマセラティらしい限定モデルたちといえよう。
カッツォーリ氏により日本での価格も公表され、「グラントゥーリズモ MC ストラダーレ センテニアル スペシャル エディション」が2,347万円、「グランカブリオ MC センテニアル スペシャル エディション」は2,424万円。世界的なデリバリーは、10月からの開始と公表されている。日本には、それぞれ6台ずつ、合計12台が導入される予定だという。
Maserati 100th Anniversary in JAPAN@ZOJO-JI|マセラティ創業100周年 於 増上寺
限定モデルも発表
マセラティ 100周年を記念したスペシャルな夜 (3)
東京と京都を結ぶ、100周年記念リレー マセラティ百年道中も開催
いよいよイベントもクライマックス、マセラティ100周年を祝して、会場に近接する東京タワーの記念のライトアップ演出がおこなわれた。
選ばれたカラーは、マセラティのコーポレートカラーであるブルー。夜空に、青く美しい東京タワーと「100」の文字が浮かび上がった瞬間、会場からは拍手が沸き起こった。その魅力的な輝きは、今後の輝かしいマセラティの反映を予感させるかのようでもあった。
この、7月22日のナイトイベントを皮切りに、翌23日から東京・増上寺を出発地として京都・清水寺までを結ぶ「100周年記念リレー マセラティ百年道中」が実施される。これはゴールとなる清水寺まで、奉納品であるマセラティの特別な茶器をひとの手で大切に運ぶことによって、1世紀にわたるマセラティの社業に感謝し、あらたな100年の繁栄を祈願する旅。
このラリーには、ヒストリー展示がおこなわれた車両の「ボーラ」なども参加し、約10台により実施され、ゴールは7月24日を予定している。当日の夜、清水の舞台を会場に記念品を奉納するセレモニーが催された後、同会場で記念コンサートとして、イタリアオペラの名作「蝶々夫人」のハイライトの上演が予定されている。