BMWとダイムラーが共同でワイヤレス充電を研究|BMW & Daimler
BMW & Daimler|ダイムラー & ビー・エム・ダブリュー
BMWとダイムラーが共同でワイヤレス充電を研究
EVやプラグインハイブリッドのモデル拡大にともない、現在のプラグ型充電器にかわり停めておくだけで充電が可能なワイヤレス充電設備について、ダイムラーとBMWが共同で研究をおこない仕様を統一すると発表した。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
EVやPHEV普及の一助に強力なタッグを組んだ
ドイツメーカーが急速にモデルを拡大させている、EVやプラグインハイブリッド。これらを実際に使う上で、ガソリン車にはない面倒のひとつが充電操作だ。現在は各社ともにケーブルをもちいるが、充電開始時と終了時にソケットの抜き差し操作をしなければならないうえ、屋外であれば作業のあいだに風雨に晒されたり、埃のついたケーブルで服や手を汚す可能性もある。
そのため、各社ともに“指定場所に駐車するだけで自動的に充電できる”ワイヤレス充電の研究をおこなっている。すでにボルボやトヨタの取り組みはお伝えしているが、ピュアEV「i3」やプラグインハイブリッドスポーツ「i8」をリリースしたばかりのBMWと、シティコミューターで先行する「スマートEV」やまもなく「S 500 プラグインハイブリッド」の発売を控えるダイムラーが、共同で研究をおこない、両社間で仕様の統一をはかると発表した。
現時点におけるプロトタイプの仕様では、車両に搭載された軽量のコイルと駐車場の地面に埋め込んだコイルで電力をやりとりする電磁誘導方式で、伝達可能な電力は3.6kW。これはi8を2時間以内でフルチャージできる能力だという。そして今後はさらなる大容量蓄電池に対応すべく、7kWまで上げる計画だ。安全のため、床面と車両のコイル間は常に監視されており、異物が入り込むと即座に充電を停止する機能もそなわる。
EVやプラグインハイブリッド普及に弾みをつける一助になるだろう非接触充電器の実現化が、ドイツの自動車メーカー2社が一緒になって取り組むことでさらに加速しそうだ。