FIAT|フィアット「フィアット500 アランチャ」限定発売
CAR / NEWS
2015年3月31日

FIAT|フィアット「フィアット500 アランチャ」限定発売

FIAT 500 ARANCIA|フィアット 500 アランチャ

イタリアンなオレンジをまとったフィアット500

フィアットは、特別仕様車「フィアット500 アランチャ」を2010年9月2日(木)より、全国のフィアット正規ディーラーをつうじて販売を開始する。また、それにあわせ、全国のフィアット正規ディーラーでは9月11日(土)、12日(日)の2日間「フィアット フレッシュ フェスタ」を開催する。

text by OPENERS

目を楽しませてくれるファッショナブルなクルマ

イタリア語で「オレンジ」という意味のアランチャという言葉をモデルネームとした「フィアット500 アランチャ」はフィアット500 1.2 POPをベースに、ビタミンを思い浮かばせるビビットな特別カラー"ビタミニックオレンジ"で内外装をペイントしている。また、クローム仕上げのパーツを標準装備するなど、目を楽しませてくれるファッショナブルな要素だけではなく、ディテールにおいても改良がみられる。

同車は、標準装備の15インチアルミホイール+185/55タイヤでさらに足もとを引き締め、それにくわえ信号待ちなどの停車のさいに自動的にエンジンが停止し、ドライバーの意志で発進するための動作を感知すると、イグニッションスイッチを操作しなくても即座にエンジンを始動することができる「スタート&ストップシステム」を搭載し、よりエコフレンドリーなモデルとなった。これらにより燃料消費率10・15モードが19.2km/ℓと大幅に向上した。

フィアット フレッシュ フェスタ|01

正規ディーラーによるイベント「フィアット フレッシュ フェスタ」

フィアット フレッシュ フェスタ|02

同車はエコカー補助金の対象車両となり、平成22年9月30日までの登録にかんして、13年超の廃車をともなう場合は、25万円の補助金が交付される。

※政府予算のエコカー補助金が終了し、補助金がうけれない場合、フィアット独自の15万円サポートが適用される。)

メーカー希望小売価格 205万円で販売台数は限定300台である。

フィアット グループ オートモービルズ ジャパン
0120-404-053

BRAND HISTORY
イタリア最大の自動車メーカー。というか、イタリアにはフィアットとフィアット系列のメーカーしかない。数少ない例外は独フォルクスワーゲン傘下のランボルギーニ。1899年創業のフィアットは、当初f.i.a.t.。「トリノの自動車製造会社」の頭文字からなっていた。1907年には現在までつづくFIATと社名を改称する。

フィアットは1960年代から80年代にかけて、業績を大きく伸ばした。当時会長を務めていたジャンニ・アニエッリの拡張路線によるもので、クルマの生産は約20の国でおこない、自動車以外にもあらゆる輸送機器、さらには軍需産業にまで食い込んでいった。イタリア本国では、スモールカーから大型サルーン、さらにはスポーツカーやクーペなど、ニッチ商品の開発にも熱心に取り組み、それがマーケットを大きくしていった。

そもそもフィアットの事業の中心は大衆車。1930年代に507バリラ、それにつづく、500(チンクエチェント)トポリーノを発表する。ハツカネズミという、かわいらしい車名を与えられた2シーターのスモールカー、トポリーノは1950年代までマイナーチェンジを経ながら製造され、ハリウッド映画『ローマの休日』(1953年公開)でも活躍した。

バリラのほうは、1927年にはじまったイタリアの公道レース、ミッレミリアへの参加者に人気だった。数多くの工場が顧客の注文に応じてエンジンをチューンナップし、特別製のスポーティな車体を架装したクルマを製造した。安価で基本性能が高いバリラがミッレミリアの人気を下支えしたといえる。

1957年に今も日本で人気の高いチンクエチェントを発表。トポリーノの後継ということから、ヌオーバ(NEW)とサブネームがつけられていた。先立つ 1955年に天才設計者ダンテ・ジアコーザが自らの理念をこめて設計した600が発表されたが、当時の社長はそのクルマを見て、「誰が自動車を設計してくれと頼んだかね。我われが欲しいのは、タイヤが4つついたベスパに過ぎないのだよ」と言い放ったという挿話が残っている。600は設計レベルの高さから、アバルトなど、スペシャリストなスポーツカーづくりのベースとして大いに役立てた。

イタリアの他ブランドの買収がはじまったのは1960年代。1968年にアウトビアンキを傘下に置き、同年にフェラーリの株式を50パーセント獲得。翌 69年にはランチアを子会社化した。この年にシトロエン株を15パーセント得たが、70年代にはプジョー-シトロエンに買いもどされている。のちにフェラーリを完全買収。1986年にはアルファロメオを、1993年にはマセラティを買収した。2009年にはクライスラーの株式を35パーセント取得している。

現在のフィアットは、傘下ブランドとのすみわけを念頭に、スモールカーとミニバンをおもに手がけている。1970年代初頭に買収し、その後世界ラリー選手権でのめざましい活躍で世界中の自動車ファンにアピールした「アバルト」のブランドを有効に使い、アバルト・プントやアバルト500などで人気を博している。新世代の高性能/高効率エンジン開発も順調で、確実に世界マーケットの一角を占めている。
(2010年8月更新)

           
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