EVにF1テクノロジーを搭載した「Twizy R.S. F1」を公開|Renault
Renault Twizy Renault Sport F1 Concept|
ルノー トゥイージー ルノー・スポール F1 コンセプト
レースの職人がてがけた
Twizyのレーシングカーが登場!
1994年、パリモーターショーに登場したルノーのミニバン「エスパス」にウイリアムズ・ルノーF1のエンジンを搭載した「エスパス F1」。その、後継ともいうべきは、2人乗り電気自動車「Twizy」を、ルノーがほこる世界最高峰の技術者たちが磨きに磨き上げたレーシングカー「Twizy ルノー・スポール F1」だ。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
KERS搭載
ルノーの2人乗り超小型電気自動車「Twizy」に「Twizy ルノー・スポール F1」なるコンセプトモデルが登場した。
このクルマは、Twizyをベースとして、ルノーがF1でつちかったテクノロジーを反映した1人乗りのレーシングカーで、フロントスプリッター、サイドポッド、リアウイング、ディフューザー、レインライトといった装備は、まさにF1マシンさながら。
そして、なにより、F1マシンをおもわせるのが、運動エネルギーを回収するシステム「KERS(カーズ)」を採用していることだ。
このルノー・スポールとルノー・スポールF1とが手を組んで、このクルマのために調整したKERSは、専用のモーターが「リカバリーモード」にて、ブレーキエネルギーと、13kW(17ps)を発生するメインモーターから最大4kWのエネルギーを奪うことで、バッテリーをチャージし、ドライバーの任意のタイミングで、「ブーストモード」として、約14秒ほど、60kW(約80ps)の追加出力を、通常のモーターの出力と組みあわせて使うことができるというもの。
その総出力は、約72kW(97ps)。0-100km/h加速はルノーの誇るもっともスポーティなロードカー「メガーヌR.S.」に匹敵するという。
全力を発揮する「Twizy ルノー・スポール F1」のメインモーターは、最高で10,000rpmまで回転し、KERSのモーター/ジェネレーターは36,000rpmまで回転。トップスピードは110km/hを誇る。
ドライバーは、レーシングカー「フォーミラ ルノー 3.5」と同様のステアリングホイールで、このKERSを操作する。KERSのオン・オフ、回生の度合い、ブーストの度合いを設定でき、エネルギーの解放は、ふたつのパドルを同時に引くことでおこなう。このとき、観客にアピールすべく、レインライトが点灯する。
60kWの追加出力を受け止めるため、ボディやサスペンションにも徹底的なチューニングがほどこされているということは、言うまでもないだろう。
Renault Twizy Renault Sport F1|ルノー トゥイージー ルノー・スポール F1
ボディサイズ|全長2.60×全幅1.49×全高1,45 メートル
トレッド 前/後|1,525 / 1,540 mm
重量|564 kg
最高出力| 72kW(97ps)/ 10,000 rpm
KERS最高出力|60kW(80ps)/ 36,000rpm(最長14秒間)
最高速度|110km/h