フィアット500X、改良モデルを導入|Fiat
Fiat 500X|フィアット500X
フィアット500X、改良モデルを導入
FCAジャパンはフィアット500シリーズのSUVモデル、「500X」を商品改良し販売を開始した。価格は298万円から。
Text & Photographs by UCHIDA Shunichi
エンジンの大幅改良がポイント
500Xは2015年10月に日本に導入が開始され、約3年半での商品改良となる。
今回のリファインのポイントは内外装の変更とともに、エンジンが新世代のオールアルミ製1.3リッター直列4気筒ターボエンジンになったことだ。
これまでは1.4リッターターボであったので、排気量としてはダウンサイジング化されたが、燃焼室形状の最適化や、フィアット独自のテクノロジーであるマルチエアーの進化によって、燃費はもとより最高出力や最大トルクも151ps/270Nmと、それぞれプラス11ps/プラス20Nm向上。ノイズや振動も低減したという。
FCAジャパンマーケティング本部プロダクトマネージャーの生野逸臣さんはこの点について、「特にアイドリングストップが介入した後の再始動時、通常は振動が乗員に伝わることもあるのですが、このクルマに関してはそれがほとんど感じられないのです。業界を通して素晴らしい進化ではないかと思います」とコメントする。
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500のロゴをモチーフに
エクステリアでは、500ファミリーの1台であることから、これまで通り丸みのある人に優しいデザインとしつつも、前後バンパー形状を変更し、XとしてSUVらしい力強さも感じさせるデザインをまとっている。
またヘッドライトも変更された。先代のバイキセノンからLEDになるとともに、円周部分のデイタイムドライビング ライト及びポジションライト部分が上下で分割された。実はこれは“500”のロゴをモチーフにしたもので、“0”の真ん中から上下に分割しているものをヘッドライトに当てはめているのだ。
インテリアでは先代に引き続きインパネ周りにボディカラーを採用。これは、ユーザーがカラーやデザインへのこだわりが強いことから、あえて室内にいても、そのボディカラーを感じられるようにという、「フィアットならではの配慮」なのだとか。
また、ステアリングホイールやメータークラスターのデザインが刷新されたことを受け、「今までの良いものは引き継ぎつつも、新しさが感じられる変更になっています」と生野さんは述べていた。
インフォテインメントは引き続きApple CarPlayおよびAndroid Autoに対応した7インチ タッチパネルモニター付のインフォテインメントシステムUconnectを採用。これにより、新しくナビゲーションシステムを購入する必要はなく、普段使っているスマホを接続することで、Googleマップや音楽配信サービスなども利用でき、スマートフォンと同じよう感覚で使うことが可能だという。
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好調なFCAジャパン、500Xでさらに勢いを
昨年に引き続き好調なFCAジャパン。2009年をベースにすると2018年は2.6倍の2万3,000台に迫る勢いだ。特に昨年は輸入車市場がおよそ1パーセントの成長であったにも関わらず、約4.7パーセントの伸びを記録した。
FCAジャパン広報部長の清水良子さんは、「今年もこの勢いを継続せよというのが本社イタリアとアメリカからの指令で、それに向かって一歩踏み出しています」とし、第1四半期は「外国車メーカーの市場がマイナス成長である中で、わずかではあるが成長しました。従って連続4年過去最高を記録するという目標に向かっての順調な滑り出しです」と話す。
ただし、この第1四半期は過去最高の台数ではなかった。その理由は、「昨年夏に発売したジープ『ラングラー』が世界的に好調で、日本への生産が間に合っていないためで、その結果、現在1,600台を超える受注残を抱えている状況です。つまり第2四半期はこの1,600台が入ってきますので、過去最高の第2四半期を迎えることができるでしょう」と述べた。
フィアットファミリー(500、パンダ、500X)の販売台数は、「アップダウンがあり、500Xは2018年に多少台数を減らしてしまいました。しかし、今年はこの新型が出たことから成長できるでしょう。ちなみに、フィアットの第1四半期は9.3パーセント対前年比増で終えていますので、そこにこの新型500Xが加われば第2四半期はより勢いを持つことができると考えています」と、さらに台数増加が見込まれることを示唆した。
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