メルセデス、電動化を中心とした新ブランド「EQ」を発表|Mercedes-Benz
Mercedes EQ|メルセデス EQ
メルセデス、電動化を中心とした新ブランド「EQ」を発表
メルセデス・ベンツ日本はメルセデスの新しいブランド、EQの品での展開について発表。同時に、モビリティとリビングの未来の形を具現化した体験施設、“EQ House”を東京六本木に3月13日から約2年間の期間限定でオープンした。
Text & Photographs by UCHIDA Shunichi
電動化に伴う新技術等を包括するEQ
「EQ」とは、ダイムラー社が2016年9月にパリモーターショーにおいて発表した、中長期戦略“CASE”の“E”を推進するためのブランドである。CASEとはすなわちC=コネクテッド、A=オートノマス(自動運転)、S=シェア アンド サービス、E=エレクトリック・電動化の4つの頭文字から取られたものだ。
現在“E”の電動化の分野では、プラグインハイブリッドのEQパワー、完全な電気自動車EQ、燃料電池車のF-CELLと、F1マシンに採用しているEQ Power Plusを展開。またジュネーブモーターショーで発表した電気自動車のフォーミュラーカーによるレース、フォーミュラEに参戦するマシンもEQブランドと位置づけられる。
ダイムラーのパワートレイン開発は、高効率のガソリンエンジン、クリーンディーゼルエンジン、プラグインハイブリッド、燃料電池、電気自動車とユーザーのニーズや使用用途に応じ、全方位かつ多岐に渡るという。しかし、「中長期戦略に掲げているように今後は電動化が加速していく流れです」と、メルセデス・ベンツ日本代表取締役社長兼CEOの上野金太郎氏は語る。
新しいブランドEQは、“エレクトリック インテリジェンス”を意味し、電気自動車そのものだけではなく、電動化に伴う新技術やインフラ、関連するサービスすべてを包括するブランドとなる。
そして、ダイムラー社では2022年までに電気自動車を10モデル以上発表すると宣言。今回はEQブランド初の量産電気自動車「EQC」を日本で初めて新施設「EQ House」内に展示した。
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EQハウスは竹中工務店とコラボ
「EQハウス」はEQブランドを体験できる全く新しいコンセプトの施設で、竹中工務店が設計施工。きっかけは前回の東京モーターショーの際、竹中工務店と、近い未来に我々のライフスタイル、モビリティとリビングはどうなっているのだろうか、実際に作ってみてはという話になり、プロジェクトを実施することになりました」と上野氏は話す。
竹中工務店代表取締役執行役員副社長の大神正篤氏も、「上野社長からEQハウス プロジェクトのアイデアを頂戴し、モビリティとリビングの両観点から未来を描くこととなりました。当社にとっても建築の未来、とりわけモビリティとリビングとの新しい関係をPRする絶好の機会と捉え、当社の先端技術であるIoTや次世代の設計施工のデジタルデザインビルドを表現したコラボレーションができた次第です」とコメントした。
このEQハウスは120平方メートルほどの大きさで、ショールーム・宿泊施設として確認申請を取った実際の建物だ。最先端技術が数多く使われAIを搭載した近未来の建築の姿も備えている。建物中央に設置された透明なガラスインターフェースには、情報が浮かび上がり、人の手の動きや声により照明や空調などの室内環境をコントロールすることが可能だ。さらに、AIを搭載することで個々の好みや快適性を学び、よりカスタマイズされた快適な空間で生活できるという。
これら建築一連のサービスは、竹中工務店が開発したビル コミュニケーション システムにより実現。人と環境の双方に対してダイレクトにつながる建築は、自然の一部のようにも見え、まるで建築に命が宿っているかのように感じられるという。
最後に上野氏は「2年の期間中、今後展開するEQモデルと最新のテクノロジーを駆使した素晴らしい施設において、多くのお客様に近未来のリビングとモビリティを体験してもらいたいのです。また施設内では期間を区切ってさまざまなコンテンツやコラボレーションを実施します。第一弾は富士通に協力してもらい、睡眠を科学する西川株式会社と、快眠のレシピを開発するABCクッキングスタジオとのコラボレーションを実施する予定です。またNEXT DOORではEQの特別フードメニューとドリンクを用意し、EQにちなんだ限定コレクションの導入も予定しています」とコメントした。
なお、EQCは2019年内に発売予定だという。
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