新型プジョー508日本上陸|Peugeot
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2019年3月28日

新型プジョー508日本上陸|Peugeot

Peugeot 508|プジョー508

新型プジョー508日本上陸

プジョー・シトロエン・ジャポンは、3月20日よりプジョーブランドのフラッグシップ「508」の発売およびデリバリーを開始した。

Text & Photographs by UCHIDA Shunichi

ファストバックスタイルへ変貌

新型プジョー「508」のデザインは、2014年の北京モーターショーで発表されたコンセプトカー「EXALT(イグザルト)」の流れを汲むもので、このエレガントで大胆かつクーペのような流麗なファストバックスタイルは新型508の原型となっている。

では、なぜこれまでのトランクルームを備えたセダンから、ハッチゲートを持ったファストバックに転身したのか。プジョー・シトロエンジャポンマーケティング部商品企画グループ プジョー プロダクト マネージャーの上村学氏は、次のように説明する。

「昨今の自動車市場はパワートレインやボディタイプの多様化の波が押し寄せ、セグメントの中身も細分化しているのが現状です」としたうえで、508が属するDセグメントセダンは、「輸入車市場では伝統と人気のあるセグメントでもあり、依然約10パーセントのシェアを持つ我々にとっても非常に重要なマーケットです。しかし現在の市場の主役は完全にSUVであり、既存のDセグメントセダンの販売はなかなか伸びていません」と現状を分析。

プジョー508

プジョー508

そしてその市場動向として、「Dセグメントに対するお客様の興味はトランクを持つ伝統的なセダンから、ダイナミックで実用性を備えたプレミアム5ドアに移りつつあります」と説明。実際の市場においてもフォルクスワーゲンから「アルテオン」などが登場するなど、消費者のニーズが大きく変化している様子がうかがえる。

そこで、「508はこれまでの概念にとらわれず、表現力豊かで強い個性を持つことが必要とされました。そのキーとなるポイントはファストバックスタイルなのです。この特徴は低いボディライン、ルーフからリアエンドにかけて美しい曲線を持つことで、典型的なセダンよりも低く美しく、そしてスポーティなフォルムが特徴です」と説明した。

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新型プジョー508日本上陸(2)

ラディカルサルーン

エクステリアでは、まずフロントの縦型LEDライトが目を惹く。これはライオンの牙のようなイメージで、大胆でスポーティなフロントフェイスを特徴づける。また、低く長いボンネット伸びやかなスタイリングに一役買っている。

一方リアビューは、プジョーにおけるリアデザインのアイデンティティである三連のLEDコンビランプが備わり、精工にかつ高品質に作りこまれているという。

プジョー508

プジョー508

また、低くスポーティーなデザインを実現するために、フレームレスドアを導入。同時に実用性を確保するためにリアにハッチゲートが採用された。「DS7クロスバック」などにも採用されているプラットフォーム「E-MP2」により、先代に比べ80mmコンパクトで35mm低いボディサイズとなった。さらに大幅な装備アップにもかかわらず20kg減量。最小回転半径の削減にも成功している。

ターボとガソリンの2種類のエンジン

日本仕様モデルに搭載されるエンジンは2種。2リッタークリーンディーゼルと、180psにパワーアップされた1.6リッターピュアテック ガソリンエンジンだ。トランスミッションは「308」「3008」などにも搭載された最新の8段オートマチックEAT-8が組み合わされる。このトランスミッションは進化したADAS(先進運転支援システム)の対応、シフトの電子制御化、6段オートマチック並みの軽量化を実現している。

プジョー508

プジョー508

足回りは全車電子制御アクティブサスペンションが組み合わされ、路面、走行状況に応じてショックアブソーバーをリアルタイムで制御。最適なロードホールディングを実現しているという。またセンターコンソールにあるスイッチで、5つのドライビングモード(スポーツ、コンフォート、エコ、ノーマル、マニュアル)をドライバーが任意に選ぶことが可能だ。

機能面では、ラゲッジルームがハッチバック化されたことにより開口部が広く、荷物の出し入れがしやすくなった。また2列目を倒せば旧型を大きく上回るフラットに近いスペースを作り出している。

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新型プジョー508日本上陸(3)

ナイトビジョンも搭載

当然ながらドライビングアシスタンスも充実している。マルチファンクションカメラを筆頭とするさまざまなカメラをはじめ、レーダー、12のウルトラソナーで全方位の運転支援をサポートしているという。

アクティブ クルーズ コントロール、レーン ポジショニング アシストは全車標準。同一車線において加減速と車線内の任意の位置をキープし、ステアリングをサポート。センサーはマルチファンクションカメラとミリ波レーダーで対応しており、渋滞時のストップ アンド ゴー機能も備わっている。

プジョー508

プジョー508

Dセグメントとしては珍しいナイトビジョンも上級グレードにパッケージオプションとして用意された。システムはフロントグリルの赤外線カメラで約200メートル先までの映像を捉え、歩行者あるいは自転車をインストルメントパネルに映し出し、補足したターゲットが自車の進路と交錯する可能性がある場合、黄色い枠でドライバーに知らせる。対象者がさらに接近しより危険性が高い場合、赤い枠で再度警告するものだ。

そのほか左右の縦列、並列駐車に対応するフルパークアシストなど現在プジョーが提供できる主要な運転支援機能を全て装備しているという。

SWは夏に、その後PHEVやよりハイパフォーマンスモデルも

今後の追加モデルとしてはワゴンタイプの「508SW」が本年夏頃導入予定。また、昨年のパリモーターショーでPHEVモデルが発表されたが、日本でも近い将来発表する予定とのことだ。

プジョー508

プジョー508

さらに今回の発表会では来日したグループPSA執行役員/プジョーブランドCEOのジャン=フィリップ・アンパラト氏は、「これから数ヵ月以内に新生508を世界に向けて発売します。そして同時にスーパーカーも発表します。それはプジョー スポーツ エンジニア508です。これによって例外的な素晴らしい装備、機能、すなわち低排出ガス、高いパフォーマンス、そして新しいセンセーションを届けようと考えました」と発表した。詳細は語られなかったが、プラグインハイブリッドモデルで400hp、AWD仕様。0km/hから100km/hまでは4.3秒を記録している。同時にCO2排出量は49g/kmと環境性能も両立している。

アンパラント氏は、「このクルマは来年ヨーロッパにおいて実際に道路を走りはじめます。そして日本でも来年登場する予定です」とコメントした。

問い合わせ先

プジョーコール

0120-840-240

           
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