アストンマーティンがラゴンダの電動SUVコンセプトモデルを発表|Aston Martin
CAR / NEWS
2019年3月28日

アストンマーティンがラゴンダの電動SUVコンセプトモデルを発表|Aston Martin

Aston Martin Lagonda All-Terrain Concept|アストンマーティン ラゴンダ オールテレイン コンセプト

ラゴンダの電動SUVコンセプトモデルを発表

アストンマーティンは3月5日に開幕したジュネーブモータショーで、ラグジュアリーな電動SUVコンセプトモデル「アストンマーティン ラゴンダ オールテレイン コンセプト」を発表した。

Text by HARA Akira

ラゴンダ初の量産モデルの姿を示唆

アストンマーティンの電気自動車に特化したブランドである「ラゴンダ」。その最初の生産モデルを垣間見ることができるスタディモデルとして登場したのが、今回の「ラゴンダ オールテレイン コンセプト」だ。

エクステリアデザインは、1年前に同じジュネーブで公開された「ラゴンダ ヴィジョン コンセプト」が超音速機のコンコルドからインスピレーションを得たのに対し、「オールテレイン コンセプト」は初期デザインの段階でスーパーヨットの世界からヒントを得たという。前者は純粋な移動手段としてのクルマを目指したものだが、オールテレイン コンセプトは火星の表面やスコットランドの山岳地帯を走り回ることをイメージした。リアに向かって流れるような曲線を描くベルトラインがリラックスしたエレガンスを表現する一方、荒れた路面を走破可能なSUVならではの力強い造形も特徴だ。

アストンマーティン ラゴンダ オールテレイン コンセプト

アストンマーティン ラゴンダ オールテレイン コンセプト

バッテリーを搭載したフロアは高い剛性を備えるため、前後ドアは観音開き式を採用。ルーフセクションが上に開くことで、優れた乗降性を実現。4座のシートはどこに座っても同じように寛げる雰囲気が創出されており、自動運転中にはフロントシートをリアシート側に回転させることで、対面式に変更することも可能とした。

幅広いクラムシェル形状のリアハッチには、LED光源を隠した薄くエレガントなライトスリップを設置し、光を下方に向けてから反射する仕組みを採ることで幻想的な雰囲気を演出している。また、フロアから引き出せるリアシェルフを持ち、ドライブを楽しんだ乗員はそこに腰掛け、景色などを楽しむことができるという。

アストンマーティン ラゴンダ オールテレイン コンセプト

アストンマーティン ラゴンダ オールテレイン コンセプト

インテリアのラインとカラーは、ルネサンス時代の熟練工から受け継いだ技法に基づき、遠近法が巧みに用いられている。各エレメントは巧みに一体化されており、エアベント、グリル、スピーカーなどは見当たらない。その一方で、キーがドライバーとクルマをつなぐ重要な接点だとの考えから、定位置に置いたキーが目立つよう電磁石の作用でフロントシートの間に浮かび上がる演出がなされている。カラーは全体的に落ち着いたダーク系でまとめられ、ウッドとレザーという価値観にとらわれないカシミアのような柔らかい素材を使用。見晴らしの良さも重視し、前後だけでなく上方の視界も確保した。

アストンマーティン ラゴンダ社長兼グループCEOのアンディ・パーマー氏は「私たちは、オールテレイン コンセプトとともに、非常にエキサイティングな新しい冒険に乗り出します。ラゴンダは、電気自動車に特化したラグジュアリーブランドとして車両の生産を計画しています。このコンセプトカーは、オーナーの方々を、自宅から華やかなレッドカーペットの会場や、遠く離れた科学研究所へスマートに送り届けてくれるクルマです」とコメント。同車の量産モデルは、早ければ2022年に英国ウェールズの新しいセント・アサン工場で生産が開始されるという。

           
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