アウディがコンパクトな電動SUV「Q4 e-tron コンセプト」を発表|Audi
Audi Q4 e-tron concept|アウディ Q4 e-tron コンセプト
コンパクトな電動SUV「Q4 e-tron コンセプト」を発表
アウディはジュネーブモータショーにおいて、将来発売される新しい電気自動車の4輪駆動SUVコンセプトモデル「アウディ Q4 e-tron コンセプト」を初公開した。
Text by HARA Akira
全長4.59メートル、航続距離450km以上、2020年末に発売予定
フォルクスワーゲン グループの電気自動車用プラットフォームであるMEB(モジュラー エレクトリフィケーション プラットフォーム)をベースとしたアウディ「Q4 e-tron コンセプト」のボディは、全長4.59×全幅1.90×全高1.61メートルで、ホイールベースは2,770mm。
パワートレーンは、出力/トルクがフロント75kW/150Nm、リアが150kW/310Nmの2基の電気モーターで、それぞれが前後のアクスルを駆動する電動クワトロ フルタイム4WDとなり、システム出力は225kWを発生。優れたトラクションにより、走行性能は0-100km/h加速6.3秒、最高速度180km/h(リミッター作動)を記録すると公表される。82kWhの大容量バッテリーを前後アクスル間のフロア下すべてに敷き詰め、WLTPサイクルで450kmを超える航続距離を誇る。バッテリーは最大125kWで充電が可能で、その場合30分以下で80パーセントまで充電できるという。
エクステリアは、アウディ初の電気自動車である「e-tron」同様の、幅広で垂直に設置された8角形のシングルフレームグリルを備え、その表面は閉じた構造になっている。サイドを強調するワイドなフェンダーは有機的で流れるような造形となっているが、これは今後のアウディモデルが採用するデザイン言語を表現したもの。22インチの前後ホイール間のシルエリアにあるアクセントは、バッテリーがこの場所に搭載されていることを示すもので、こちらもe-tronの特徴になっている。
コンセプトモデルの“ソーラースカイ”と呼ばれるボディカラーは、光の角度によって青の色合いが変わるとともに、太陽光の赤外線を効果的に反射することでボディ表面と車内の熱の蓄積を減少し、乗員の快適性を向上するだけでなく冷房のためのエネルギーを削減する効果もあるという。
Audi Q4 e-tron concept|アウディ Q4 e-tron コンセプト
コンパクトな電動SUV「Q4 e-tron コンセプト」を発表(2)
アウディの5番目の電気自動車
インテリアは、2.77メートルのロングホイルベースと電動化がもたらすフラットフロアにより、ひとクラス上の室内空間を確保。さらに上部を暖色系の明るい色、フロアを暗色系のカーペットとすることで広々とした感覚を強調した。マイクロファイバー繊維を使用したヘッドライニング、ウィンドウピラー、ドアレール、ダッシュパネル上部、リサイクル素材を使用したカーペットなど、持続可能性も最優先して設計されている。
操作面では、速度、充電レベル、ナビゲーションといった最も重要な情報を表示するバーチャル コックピットのほか、センターコンソール中央部分にインフォテインメントと車両の機能を操作する12.3インチタッチスクリーンを装備。シフトレバーやパーキングブレーキレバーを設置しないセンターコンソールは、携帯電話用の充電クレードルや広い収納スペースとなっている。
さらに新機能として、ターンインジケーターなどの重要なグラフィック情報を車両前方の道路上に浮かんでいるように投影する、拡張現実機能を備えた大型ヘッドアップディスプレーを採用した。
Q4 e-tronコンセプトの市販モデルは、「e-tron」「e-tronスポーツバック」「Q2L e-tron」(中国専用)「e-tron GT」に続くアウディの5番目の電気自動車として、2020年末に発表される予定だ。