アウディが大型SUVクーペ「Q8」をワールドプレミア|Audi
Audi Q8|アウディQ8
アウディが大型SUVクーペ「Q8」をワールドプレミア
アウディは6月5日、独インゴルシュタットと中国・深センにおいて、同社のSUVである「Qシリーズ」最上位モデルとなる大型SUVクーペ「Q8」をワールドプレミアした。
Text by HARA Akira
アウディの新しい“顔”
アウディ「Q8」のボディサイズは、全長4,990×全幅2,000×全高1,710mmで、姉妹モデルの「Q7」より幅広く、全長と全高は短く低い。定員は、3列シートであるQ7の7人に対してQ8は余裕のある5人となり、リアシートを倒せば最大1,755リッターのラゲッジルームが出現する。
約3メートルというホイールベースを生かして、室内長やヘッドルームなどほとんどの室内寸法は直接的なライバル(メルセデス・ベンツ「GLS」やBMW「X7」)をしのぐという。
エクステリアは、Qシリーズの新しい顔となる8角形デザインのシングルフレームグリルとしたほか、エレガントな弧を描くルーフラインや、22インチホイールが装着できるホイールアーチ上のクワトロブリスターなど、初代アウディ クワトロをモチーフとしたデザインディテールが採用されている。
標準装備されるLEDヘッドライトは3次元的なシグネチャーを生み出すデイタイム ランニングライトを備えており、リアライトをつなぐライトストリップにも初代を彷彿させるブラックパネルが設置されている。オーナーがスマートフォンアプリにインストールしたmyAudiアプリを使用すれば、さまざまなライティング機能を有効にして、クルマの外からそれを眺めることもできるという。
Audi Q8|アウディQ8
アウディが大型SUVクーペ「Q8」をワールドプレミア (2)
全車マイルドハイブリッドシステム採用
駆動システムは、48ボルトの主電源システムを持つ新しいマイルドハイブリッド テクノロジー(MHEV)を搭載。テクニカルモジュールとしてリチウムイオンバッテリーとベルト駆動式オルタネータースターターが組み込まれ、制動時は最大12kWの電力を回生してバッテリーを充電するほか、エンジンを停止させた状態で一定時間コースティング(慣性走行)できる機能や、22km/hから作動するスタート/ストップ機能などを実現した。
走行面では、通常走行時は前後40:60のパワー配分を行い、必要に応じてパワーの大部分を前輪または後輪のアクスルに振り分けることができるクワトロ4WDシステムを採用するほか、操舵角が増すにつれてステアリングレシオを変化させるプログレッシブステアリングを標準装備。
オプションでリアを最大5度まで操舵するオールホイール ステアリング(4輪操舵)を選ぶこともできる。254mmの最低地上高を支えるサスペンションは減衰力調整機能を備えており、選択したモードに応じて車高を90mm調整するアダプティブ エアサスもオプションで用意されている。
インテリアでは、12.3インチのアウディ バーチャル コックピットのほか、イグニッションオフ時にはブラックアウトして周囲と一体化するMMIタッチ レスポンス ディスプレイを採用。ボイスコマンドやテキスト入力により、上側10.1インチ、下側8.6インチの2つのディスプレイ上でほぼ全ての操作を行うことができるという。
ドイツ仕様では、LTEアドバンスト規格に対応するMMIナビゲーション プラスを標準装備。Wi-Fiホットスポット機能を備えるほか、ドライバーの好みを認識し、予測機能によるルート計算を行うナビゲーション、スワームインテリジェンス(群知能)を活用した道路標識情報やハザード情報に関する「Car-to-X」サービスを実現している。
ドライバーをサポートする先進機能としては、2019年初頭に導入予定の「リモート ガレージ パイロット」を搭載。最大5基のレーダーセンサー、6台のカメラ、12個の超音波センサー、1基のレーザースキャナーの情報により、クルマから降りたドライバーの監視下で、Q8の車庫入れや車庫から出す操作が自動的に行えるようになる。
新型Q8は、2018年第3四半期に欧州で発売が開始される予定だ。