アップグレードされたミニがデビュー|MINI
MINI 3 door|ミニ 3ドア
MINI 5 door|ミニ 5ドア
MINI Cabriolet|ミニ カブリオレ
アップグレードされたミニがデビュー
ビー・エム・ダブリューは、ミニの基幹モデルであるハッチバック(3ドア、5ドア)とコンバーチブルを改良、5月16日より販売を開始した。
Text & Photographs by UCHIDA Shunichi
どこから見てもミニだが、さまざまな変更を加えた
「どこから見てもミニと分かるデザインは継承しながら、実はさまざまな変更を加えています」と、今回の変更点について述べるのは、ミニディビジョン プロダクト マネージャーの生野逸臣氏だ。
その一つは新しいブランドアイデンティティであるミニのロゴデザインを採用したこと。フロントとリア、ステアリングホイール、そしてリモートキーに施されたロゴが、これまでのやや立体的なデザインから、最新のトレンドに合わせてた平面のデザインに変更された。
次に、テールランプが新しくなった。イギリスの国旗であるユニオンジャックのデザインをモチーフにしたもので、左右非対称のデザインである。これは、2014年のコンコルソ デレガンツァ ヴィラデステで発表された、「ミニ スーパーレッジェーラ ヴィジョン」のテールランプからの引用だろう。
ヘッドランプも新しくなった。ドライビングランプがその縁を彩るように点灯するのだが、これまでその下端はウインカーによって途切れていた。
しかし、新型では丸くつながった状態で点灯するようになり、ウインカー作動時はこのドライビングランプがオレンジ色で点滅するようになる。
生野氏は、「ミニにとってこれは重要な変更です。
インテリアなどを見るとよく分かるのですが、センターパネルのナビゲーションの大きな丸を含め、さまざまなところに丸を用いたデザインを採用しています。
ミニの重要なデザインモチーフは丸なのです」と述べる。
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7段DCTを採用
インテリアでは、助手席前のインテリアサーフェス部分が変更された。オプションではあるが、ユニオンジャックの柄の入ったイルミネーテッド インテリアサーフェスがオプションで選択可能になった。これはインテリア内の間接照明と連動し色を切り替えることもできるものである。
オプション関係では、ミニ ユアーズカスタマイズプログラムが設定された。これはユーザー自身でインターネットを使い、前出のイルミネーテッド インテリアサーフェスのほか、ドアシルプレート、スモールサイドスカットル(サイドマーカー部分)、カーテンランプの4つパーツのデザインを決めることができるものだ。
ここには、「自分の好きな文字を入れたり、柄を選んだりすることによって世界に一つしかない、そのお客様だけのパーツを作ることができます」と生野氏。
ちなみに、イルミネーテッド インテリア サーフェス以外は、新型以外のミニユーザーも購入できるという。「現在準備中ですが間もなくお披露目できるでしょう」と述べた。
ドライブトレインでは、トランスミッションがトルクコンバーター式ATから7段デュアルクラッチに変更された(ジョン クーパー ワークスを除くガソリンモデル)。
これにより、「ダイレクトな運転フィーリングを実現させつつ、シフトショックが少ないことから、よりミニを運転する楽しさを進化させました」という。同時にシフトノブも電子制御式に変更され、「より高級車のようなプレミアムなフィーリングを感じてもらえるでしょう」と話す。
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よりつながる技術が充実
昨今、コネクティビティとして、クルマ自身がインターネットと通信してさまざまなサービスを提供するようになってきた。ミニにおいても新型からコネクティビティ、「MINIコネクテッド」が強化された。大きな機能としては以下の6つがあげられる。
SOSコールでは、エアバッグが膨らむような激しい衝突事故を起こしたときに自動的にコールセンターに事故情報が伝えられるもので、クルマの中に何人乗っていたのかなどの詳細が即座に送られ、必要に応じて救急や警察に出動を要請することができるサービスである。
またエアバッグが開かない事故や、周辺で救急車を呼ばなければいけないような事故が発生した場合にも利用できる。
テレサービスは、メンテナンス情報として、車両のコントロールユニットの中に蓄積されたデータを定期的に担当の正規ディーラーに送信。それに基づいてディーラーのサービス担当者がドライバーに対し、必要なメンテナンスについて連絡する仕組みだ。
つまり、「お客様は自分のクルマの状況を気にする必要がなくなり、必要な時には常に担当のディーラーから連絡を受けることができる便利なサービスです」という。
次にドライバーサポートデスクだ。生野氏によると、「例えばある場所のイタリアンレストランに行きたいがどこにあるか分からないというときに、クルマからオペレーターに電話をかけるだけで、場所を探したりナビゲーションにインプットしてもらうことができるものです。
つまり、お客様の代わりにオペレーターが場所を調べその情報をクルマに送信してくれるので、お客様はコントローラーで2、3回クリックするだけで、ナビゲーションの設定が済み、目的地に向かえるサービスです」と説明。
ミニオンラインは車載通信モジュールを利用して、車内のコントロールディスプレイから最新のニュースや天気予報を閲覧・検索ができるもので、ニュースに関しては走行中でも聞けるように音声読み上げ機能も備わっている。
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ミニ コネクテッドは、スマートフォンのアプリで、iPhoneのみの対応だが、クルマのステータスが見られるのはもちろん、車両の施錠状況の確認、リモート操作によるロックができるほか、目的地を事前にクルマに送信しておくことも可能だ。
さらに、iPhoneのカレンダー機能に予定と場所を入れておくと、そこにクルマでたどり着くのに必要な時間を計算し、事前に出発する時間を教えてくれる機能も備わる。こちらの機能は、現在まだ完成していないが7月から8月にはAppストアに登場する予定だという。
最後はApple CarPlayとワイヤレスチャージングだ。Apple社が提供しているApple CarPlayがオプションとして利用可能になるほか、最新のiPhone8やiPhoneXではセンターアームレストの中のワイヤレスチャージング機能を用い、スマートフォンを置くだけで充電が開始される。
最後に生野氏は、「デザイン的にもよりミニらしくなり、新しいトランスミッションを採用することで我々が提供しているゴーカートフィーリングをさらに一歩進めて体験できるようになりました。さらにコネクテッドの機能がつくことによってより安心と便利さをドライバーに体験してもらうことができるでしょう」とまとめた。
新しいMINIの価格は、3ドアがONE 6MTの238万円からJCWの450万円、5ドアはONE 7DCTの271万円からSDの407万円、コンバーチブルは標準モデルの373万円からJCWの523万円までとなる。