フェラーリが新しいスペシャルシリーズ「488ピスタ」を発表|Ferrari
Ferrari 488 Pista|フェラーリ488ピスタ
フェラーリが新しいスペシャルシリーズ「488ピスタ」を発表
伊フェラーリは2月21日、新しいV8スペシャルシリーズとなる「488ピスタ」を発表、3月6日から始まるジュネーブモータショーで公開するとした。
Text by HARA Akira
最高出力720ps、0-100km/h加速2.85秒、最高速度340km/h
フェラーリ「488ピスタ」は、「360チャレンジストラダーレ」「430スクーデリア」「458スペチアーレ」など、性能と純粋なハンドリングを追求した、V8エンジン搭載特別シリーズの最新モデル。開発は、FIA世界選手権への参戦と、25年にわたるフェラーリチャレンジ ワンメークレースの経験が基になっている。「プロでないドライバーがステアリングを握るとき、どんな状況でもサーキットのような完璧な性能を提供する」ことを目的として誕生したという。
488ピスタのボディサイズは全長4,605×全幅1,975×全高1,206mm。軽量化に関しては、エンジン、ビークルダイナミクス、エアロダイナミクス開発とともに、すべてがレーシングモデルである「488GTE」と「488チャレンジ」に由来し、「488GTB」より90kgも軽い1,280kgに仕上げられた。
パワーユニットは、2016年、17年にインターナショナル エンジン オブ ザ イヤーに選出された排気量3,902ccの90度V8ツインターボを進化させ、最高出力720ps/8,000rpm、最大トルク770Nm/3,000rpmを発生するもの。比出量185ps/ℓを達成したことにより、最高速度は340km/hに達するとともに、0-100km/h加速2.85秒、0-200km/h加速7.6秒をマークする。エンジン音も特別モデルにふさわしく、すべてのギアとエンジン回転数で、488GTBをしのぐ音質と迫力が堪能できるという。
エクステリアは、フェラーリのモータースポーツの経験を最大に生かし、ロードでも最高の空力性能を発揮するようデザイン。F1由来のフロントSダクトやフロント ディフューザーを採用し、リア ブロウン スポイラーはより高く長い形状に最適化。こうした改良により、ダウンフォースは488GTBに比べ20パーセント加している。
ボディカラーもレーシングカーを想起させるものを採用。Sダクト内まで施されたこのカラーはコンパクトなベルリネッタのフォルムを強調し、さらにドルフィンテール リア スポイラーにも反映。軽快な印象を演出するだけでなく、効率の向上にも貢献するとした。
ビークルダイナミクス面では、488ピスタが持つポテンシャルを限界まで引き出すとともに、それを容易に制御することを目的に各機能を搭載した。SSC 6.0(サイド スリップアングル コントロールシステム バージョン 6.0)にはE-Diff3、F1-Trac、SCM(磁性流体サスペンション)、FDE(フェラーリ ダイナミック エンハンサー)のすべてのシステムが組み込まれている。
初めて装備されるFDEは、フェラーリ ソフトウェアを使用してキャリパーのブレーキ圧を調整する世界初の機能だ。コックピットも機能的なエアロダイナミクス コンセプトに準じたデザインを採用。スポーツ性を追求した無駄を削ぎ落としたものになっている。これらにより、488ピスタはプロを含めたすべてのドライバーがクルマのポテンシャルを最大限に活用し、心をときめかせるドライビングプレジャーが味わえるという。
Ferrari 488 Pista|フェラーリ488ピスタ
ボディサイズ|全長 4,605 × 全幅 1,975 × 全高 1,206 mm
重量|1,280 kg
エンジン|3,902cc 90度V型8気筒ターボ
最高出力|720 ps(530 kW)/ 8,000 rpm
最大トルク|770 Nm/ 3,000 rpm
最高時速|340 km/h以上
0-100km/h加速|2.85 秒
0-200km/h加速|7.6 秒