ウラカン ペルフォルマンテ日本上陸|Lamborghini
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2017年6月12日

ウラカン ペルフォルマンテ日本上陸|Lamborghini

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

ウラカン ペルフォルマンテ日本上陸

ランボルギーニ「ウラカン」シリーズの最高峰、パフォーマンスに特化した「ウラカン ペルフォルマンテ」が日本デビューした。価格は3,163万8,800円。2017年夏以降から納車が開始される予定だ。

Text & Photographs by UCHIDA Shunichi

軽量化技術とエアロダイナミクス

ランボルギーニ「ウラカン」は2014年にデビュー。ランボルギーニのドライビングをより簡単に、より快適に味わえるクルマとして位置づけられて来た。

今回登場した名称“ペルフォルマンテ”とはパフォーマンスを意味し、「シャーシーやパワートレイン、ギアボックスなどすべての要素を完璧な状態にすることで、最高のドライビング体験をお客様に提供しようと開発を重ねてきたクルマです」とアウトモビリ・ランボルギーニ日本及び韓国カントリーマネージャーのフランチェスコ・クレシ氏は紹介した。

今回のペルフォルマンテの開発で注力したのは軽量化とエアロダイナミクスだ。特に軽量化に関しては、ベースモデルに対し40kgの軽量化に成功。これまで同様、ハイブリッドフレームをベースにしたボディに、レジンの母材に炭素を埋め込んだフォージドコンポジットを採用。フォージドコンポジットはこれまでエクステリアパネルなどには使えなかったのだが、今回質感を高めることができたため、フロントスポイラーやリアスポイラー、リアバンパーにも採用され、軽量化につながった。同時にエグゾーストマフラーもシステム等の見直しにより10kg軽量化を図っている。

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

エアロダイナミクスではALA(エアロダイナミカ ランボルギーニ アッティーヴァ)というペルフォルマンテ専用に開発した特許技術のアクティブ エアロダイナミクス システムが採用された。これは、クルマ自らが空力負荷を変化させるもの。通常はウイング自体を稼働させるのだが、ALAはウイング自体は固定とし、フロントスポイラーとエンジンベイ左右に内蔵されたアクティブフラップが、走行条件に応じて開閉するため、モーターの小型化による軽量化とともに、信頼性も向上させている。

具体的に作動状況を説明すると、フルブレーキやコーナリング時にはリアのフラップが閉じ、スポイラー上側に空気を導くことでダウンフォースを発生。逆にフル加速時や最高速の場合にはフラップを開け、ウイングの下側に空気を通すことで抵抗を減らしているのだ。

また、コーナリング時にはエアロベクタリングシステムが作動。左コーナーの場合は、左側に負荷が必要なので、左側のフラップを閉じ、右側のフラップをオープンにすることで、内側に負荷をかけるのだ。この結果、より効率よくスムーズにコーナーをクリアすることができるからだ。

これら機能はALAと連動したLPI(ランボルギーニ ピアッタフォルマ イネルツェアーレ)というECUが制御し、0.5秒足らずで遅滞なく作動させている。

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

ウラカン ペルフォルマンテ日本上陸(2)

最もパワフルなV10エンジン

ウラカン ペルフォルマンテに搭載されるエンジンは、ランボルギーニが開発したなかで最もパワフルなV10エンジンだ。最高出力は8,000rpmで640ps、最大トルクは6,500rpmで600Nmを発生。エンジンは見た目も重要ということで、「ディアブロ 30周年記念モデル」をはじめとする過去のスペシャルエディション用エンジンの伝統を受け継いだブロンズのマニホールドも特徴である。

また、最大トルクの70パーセントがわずか1,500-2,000rpmで発生しており、ハイパフォーマンスでありながら、乗りやすさも兼ね備えている。

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Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

さて、そのパフォーマンスだが、0-100km/h加速は2.9秒、0-200km/h加速8.9秒、最高速は325km/hを誇っている。

タイヤに、ペルフォルマンテ専用に開発されたピレリ「Pゼロ コルサ」を採用したことにより、ABSのセッティングも変更。パフォーマンスとともに、ペダルフィーリングが向上したという。

ステアリング上にあるスイッチでドライビングモードを変更できる、ANIMAシステムも見直され、“ストラーダ”はトラクション及び安定性を楽しむ走りとして、前後のトルク配分を、40:60を基準にし、トラクションを最優先する“スポルト”は、例えばドリフティングも簡単にしたい場合などを想定し、さらにリアにトルクを配分。そして“コルサ”はサーキットでのパフォーマンス、ハンドリングに焦点を当てたモードと明確に位置付けられた。

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

ウラカン ペルフォルマンテ日本上陸(3)

ニュルブルクリンク最速ラップ

ウラカン「ペルフォルマンテ」は昨年の10月5日、ドイツのニュルブルクリンクでポルシェ「918」のラップタイムを5秒近く上回る、6:52:01を記録。その点について、来日したアウトモビリ・ランボルギーニ アドバンスド コンポジット リサーチセンター代表のルチアーノ・デ・オト氏に語ってもらった。

「ウラカンの最初のプロトタイプをNARDOでテストした時に、かなりラップタイムが良かったのです。そこで、軽量化したらさらにパフォーマンスが高まるだろうと考えていました。今回40kgの軽量化とともにエアロダイナミクスも向上したので、ペルフォルマンテはサーキットでもすばらしいクルマになるだろうと想像していたのは事実ですが、開発時にニュルブルクリンクで記録を出そうとまでは考えていませんでした。それでも、何か特別なことをやりたいと開発陣の皆はなんとなく思ってもいました」

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

Lamborghini Huracan Performante|ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ

「タイムラップを測る時には、色々な要素が全部同時に完璧に揃わなければいけません。ドライコンディションで、18から20度ぐらいの温度が理想です。そして、湿度も適度で、天気も良くなければいけませんので、そこまで状態が揃うことは難しいのが実情です。しかし、10月5日は全てが揃ったのです。ただし10分しか使えないので一回しかトライができませんでした。そこでアウディのテストドライバーで、ペルフォルマンテの開発にも携わり、ニュルブルクリンクのコーナーを熟知したマルコ・マペリがレコードを出したのです。その時のペルフォルマンテは特別なことは何もしていません。お客様に納車する仕様そのままでトライしたのです。あ、最後に申し上げますが、私はニュルブルクリンクではマルコの隣には座りたくありません、絶対に!!」

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Lamborghini Huracan Performante
ランボルギーニ ウラカン・ペルフォルマンテ

ボディサイズ|全長 4,506 × 全幅 1,924 × 全高1,165 mm
ホイールベース|2,620 mm
トレッド前/後|1,668 / 1,620 mm
重量|1,382 kg
重量配分 前/後|43/57 %
エンジン|5.2リッターV型10気筒自然吸気エンジン
ボア×ストローク|84.5 × 92.8 mm
最高出力|470 kW(640 ps)/8,000 rpm
最大トルク|600 Nm/6,500 rpm
トランスミッション|7段デュアルクラッチトランスミッション(LDF)
駆動方式|4WD
最高速度|325 km/h
0-100km/h加速|2.9 秒
0-100km/h加速|8.9 秒
サスペンション|ダブルウィッシュボーン
ブレーキ・ディスク前|ベンチレーテッド・ディスク φ380×38mm
ブレーキ・ディスク後|ベンチレーテッド・ディスク φ356×32mm
タイヤ前|245/30R20
タイヤ後|305/30R20
価格|3,163万8,800円

           
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