Text by WASEDA Kosaku（OPENERS）

「ポールスター」はボルボ・カーズのパフォーマンスブランド。1996年にモータースポーツチームとして創立されたポールスターは、ボルボ車をベースにレースへ参戦し、数々の選手権で勝利を収めてきた。2014年には、S60/V60をベースにした初のコンプリートモデルを発売。現在は、ボルボ・カーズがポールスターのパフォーマンス部門を買収することで、より一層連携を深めている。

今回、日本において、3度目のリリースとなる新型「S60 ポールスター」、「V60 ポールスター」は、初年度の90台、昨年の50台に続き、今回は100台限定での導入となる。2016年シーズンよりWTCCに参戦している「S60 ポールスター TC1レーシングカー」のテクノロジーが惜しみなく注がれたモデルだ。

搭載されるパワートレインは、新世代 2リッター4気筒のDrive-Eエンジンをベースに、ターボチャージャーの大型化、スーパー チャージャーの強化、コンロッドとカムシャフトの見直し、および燃料ポンプの大容量化といった変更を施すことで、性能を向上。最高出力367ps、最大トルクは47.9kgmを発生する。従来型の3.0リッター6気筒エンジンを上回る性能を発揮し、S60 ポールスターの0-100km/h加速は4.7秒、V60 ポールスターは4.9秒をマークする。

トランスミッションは8段ATを組み合わせ、さらに、ボルグワーナー社の4WDシステムと、新たにSport+（スポーツプラス）モードを採用することで、路面状況に左右されずにドライビングを楽しめるという。そのほか、強化されたブレーキ、専用チューニングの電動パワーステアリングを装備しており、ドライビングダイナミクスのアップデートが施された。

加えて、昨年のモデルに対し、車両重量の削減も実現。新パワートレインの採用により、フロントアクスルを中心に軽量化が計られた。この重量配分の最適化は、ハンドリング性能を大きく向上させるのにも一役買っているという。

また、大型化されたエアインテーク、新デザイン20インチのアルミホイールなどをまとい、より一層スポーティなルックスとなったことも特徴だ。

価格は、「S60 ポールスター」が839万円、「V60 ポールスター」が859万円となる。

Volvo S60 Polestar│ボルボ S60 ポールスター
Volvo V60 Polestar│ボルボ V60 ポールスター
車両重量｜（S60）1,751 kg　　　（V60）1,796 kg
エンジン｜1,969cc 直列4気筒DOHC ターボ＋スーパーチャージャー付
最高出力｜270 kW（367 ps）/6,000 rpm
最大トルク｜470 Nm（47.9kgm）/3,100-5,100 rpm
トランスミッション｜8段AT
駆動方式｜4WD
ブレーキ 前｜φ371×32 mm ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後｜φ302×22 mm ベンチレーテッドディスク
タイヤ｜245/35R20
燃費（JC08）｜（S60）2.2km/ℓ　　　（V60）11.2km/ℓ
0-100km/h加速｜（S60）4.7 秒　　　（V60）4.9 秒
最高速度｜250 km/h（リミッター作動）