次期スカイライン クーペ公開|INFINITI
CAR / NEWS
2016年1月18日

次期スカイライン クーペ公開|INFINITI

INFINITI Q60|インフィニティ Q60

次期スカイライン クーペ公開

日産自動車の北米向けプレミアムブランド「インフィニティ」は、北米国際自動車ショー=NAIAS(通称デトロイト モーターショー)において、新型クーペ「Q60」(日本名=スカイライン クーペ)をワールドプレミアした。Q60は、昨年開催されたデトロイト モーターショーで同じく初公開した「Q60コンセプト」の市販版となるモデル。大胆で力強いエクステリアデザインは、プレミアムスポーツクーペにふさわしいもので、前回のNAIASで公開したコンセプトモデルに採用した独特のアピアランスを裏切ることなく表現している。

Text by SAKURAI Kenichi

コンセプトカーのデザインを継承

インフィニティ(日産自動車)が実施した「Q60」のプレスカンファレンスには、日産自動車のカルロス・ゴーンCEOが自ら登壇。「第3世代となったインフィニティの新型クーペは、昨年の同ショーで初公開した「Q60 コンセプト」が持つ(デザイン)要素をほぼ市販モデルにも継承することができた。我々の持つ高い技術力やブランドを体現するエレガンスやスポーティさ、そしてパフォーマンスや環境性能を持ち合わせている」と、この期待のニューモデルを紹介した。

前述のとおり、インフィニティ Q60は、昨年のデトロイト モーターショーでワールドプレミアされたQ60 コンセプトの市販版となるモデル。コンセプトモデルでは小さなドアミラーや大口径ホイールなど、ある程度ショー用の化粧が施されていたが、立体的な造形を持つフロントマスク、エッジの効いたサイドライン、そして4つのタイヤが路面をしっかり捉えて離さないようなスタンスは、まさにコンセプトカーから引き継がれたものだ。

Infiniti Q60|インフィニティ Q60

Infiniti Q60|インフィニティ Q60

実車はメリハリのある複雑なラインと曲面、ドアハンドルを取り込んだ立体的なショルダーラインで構成され、インフィニティのラインナップであることを分かりやすく表現しているほか、特徴的なデザインを持つCピラーの付け根とリアクォーターウインドウがデザイン上のポイント。これらは先のコンセプトカーでも用いられたデザインキューである。

インフィニティがコンセプトカーで主張したデザインを見事に市販モデルでも表現して見せたQ60のボディサイズは、全長4,683×全幅1,850×全高1,385mm、ホイールベースは2,850mm。これは北米仕様の現行モデル(後輪駆動)の持つ全長4,650×全幅1,825×全高1,392mmのサイズに比較し、よりワイドアンローを強調したものといえる。ホイールベースは同一で、よって室内空間は両モデルともさほど変わらないと紹介して差し障りはないだろう。

INFINITI Q60|インフィニティ Q60

次期スカイライン クーペ公開 (2)

ステアリングの設定にスポーツ+を追加

エンジンは、最高出力298kW(405ps)、最大トルク475Nm(48.4kgm)を発生する新開発のV型6気筒 DOHC 3.0リッターツインターボエンジンと、同じ排気量ながら最高出力224kW(304ps)、最大トルク400Nm(40.7kgm)に抑えたユニットのほか、最高出力155kW(211ps)、最大トルク350Nm(35.7kgm)を発揮する直列4気筒 DOHC 2.0リッターエンジンをラインナップ。トランスミッションは、すべて7段ATとなる。

大胆なボディデザインに比べれば、インテリアでの冒険は少ないと感じるが、プレミアムブランドのインフィニティらしい、質感の高いフィニッシュ。ドライバーをサポートする立体的な形状のスポーツシートや、セダン等に比べ小径となる本革巻きステアリングホイールを採用した。

Infiniti Q60|インフィニティ Q60

Infiniti Q60|インフィニティ Q60

また、第2世代となる「ダイレクト アダプティブ ステアリング(DAS)」は、ステアリングの反応をドライブセレクターによって「カスタマイズ」「スタンダード」「スノー」「エコ」「スポーツ」に加え、新たに「スポーツ+」の6つのモードから走りに合わせ任意に設定できるよう進化した。DASのコアモードは「スタンダード」「スポーツ」、そして新たに加わった「スポーツ+」の3つで、これらはさらに「標準」「ダイナミック」、さらに「ダイナミック+」の3つからレスポンスを設定可能だ。

スポーツモデルとして気になるサスペンションは、2タイプが用意される。ひとつは標準サスペンションで、こちらはより直接的かつリニアなハンドリング レスポンスを可能にしながら、ロードノイズや不要な振動を最小限に押さえ込んだという。スポーツクーペに最適なショックアブソーバーとブッシュを「Q60」専用として開発した。

INFINITI Q60|インフィニティ Q60

次期スカイライン クーペ公開 (3)

次期スカイライン クーペとして注目の一台

もうひとつは新開発の電子サスペンションシステムで、こちらは「ダイナミックデジタルサスペンション」と呼ばれる。「Q60 スポーツ」グレードに標準採用され、クラス最高のハンドリング応答性と俊敏性、およびスポーティな乗り心地を提供するという。

専用ソフトウェアと、ダンパーやブッシュなどハードウェアも新しくされ、ドライブモードセレクターを介して設定されるDASのスポーツやスポーツ+と連動し、電子制御ダンパーが作動。よりダイナミックなレスポンスを提供しながら、快適性に優れた理想的な乗り心地を実現したとインフィニティは説明する。

また、キャビンに目を向けると、13スピーカーの新しいボーズ パフォーマンス システムをオーディオに搭載。プレミアムブランドにふさわしいエンターテインメント装備や、アラウンドビューモニター、ディスタンス コントロール アシスト付きインテリジェント クルーズコントロール、歩行者検知付きエマージェンシー ブレーキ、車線逸脱防止、ブラインドスポットなど、最新の安全装備も惜しみなく採用した。

Infiniti Q60|インフィニティ Q60

Infiniti Q60|インフィニティ Q60

2014年モデル(北米のモデルイヤー)以降、インフィニティ ブランドが誕生した1986年にラインナップしたフラッグシップモデル「Q45」をルーツに、車名をQから始まる2桁の数字に変更(SUVはQX+2桁の数字)し、同時にラインナップを整理しブランドイメージの再構築を行ったインフィニティ。欧州のラグジュアリーブランドや、レクサス、アキュラ、キャデラックといった米国市場を主戦場とするライバルブランドに真っ向勝負をかけるQ60の北米市場での市販開始は、2016年の後半を予定している。

日本でも次期スカイライン クーペとして導入が見込まれるモデルだけに、その進化したデザインやパフォーマンスには、いまから注目しておくべきだろう。

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INFINITI Q60|インフィニティ Q60
ボディサイズ|全長 4,683 × 全幅 1,850 × 全高1,385 mm
ホイールベース|2,850 mm
エンジン|2,997 cc V型6気筒 直噴DOHCツインターボ
最高出力| 298 kW(405 ps)/ 6,400 rpm
最大トルク|475 Nm/ 1,600-5,200 rpm
トランスミッション|7段AT
駆動方式|FR
燃費(US)|22 MPG(およそ9.4 km/ℓ)
CO2排出量|206 g/km

INFINITI Q60|インフィニティ Q60
ボディサイズ|全長 4,683 × 全幅 1,850 × 全高1,385 mm
ホイールベース|2,850 mm
エンジン|2,997 cc V型6気筒 直噴DOHCツインターボ
最高出力| 224 kW(304 ps)/ 6,400 rpm
最大トルク|400 Nm/ 1,600-5,200 rpm
トランスミッション|7段AT
駆動方式|FR
燃費(US)|23 MPG(およそ9.8 km/ℓ)
CO2排出量|154 g/km

INFINITI Q60|インフィニティ Q60
ボディサイズ|全長 4,683 × 全幅 1,850 × 全高1,385 mm
ホイールベース|2,850 mm
エンジン|1,991 cc 直列4気筒 直噴DOHCターボ
最高出力| 155 kW(211 ps)/ 5,500 rpm
最大トルク|350 Nm/ 1,500 rpm
トランスミッション|7段AT
駆動方式|FR
燃費(US)|24 MPG(およそ10.2 km/ℓ)
CO2排出量|154 g/km

           
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