Jaguar XKR-S|ジャガー XKR-S 新型をジュネーブで公開
Jaguar XKR-S|ジャガー XKR-S
ジャガーに最強モデルXKR-S登場
ジャガーは、3月1日に開幕するジュネーブモーターショーで、ジャガーの歴史上最強の量産型スポーツカーXKR-Sを発表する。
文=高橋進一
最強のスポーツカーは、CO2排出量300g/kmを下まわった!
XKR-S は、このモデルのために改良されたV8 スーパーチャージドエンジン、全面的に見直されたサスペンション、そして空力性能に主眼を置く新設計ボディをもつとするジャガーXKシリーズの頂点に立つモデルだ。
ジャガーのグローバル・ブランド・ディレクター、エイドリアン・ホールマーク氏は「XKR-Sは、ジャガーにとっても心躍る大胆なニューモデルです。走りそのものを追求しつつ、ジャガーならではの快適性、豪華さ、気品、そして感動――これらを欲する昔からのロイヤルカスタマーとあらたなファンの両方の心をつかんでくれると期待しています」と述べた。
XKR-Sに搭載されるエンジンは最高出力405kW(550ps)と最大トルク680Nm(69.3kgm)を発揮し、最高速度186mph(300km/h)を実現。0-60mph(96km/h)加速は4.2秒、0-100mph(160km/h)加速もわずか8.6秒という数字をたたき出すスーパースポーツだ。
また、このXKR-Sはジャガー史上最速のクルマというだけでなく、もっとも俊敏で、レスポンスが良く、ドライバーに焦点を当てたクルマだという。このクルマの開発にあたって、ハンドリング性能と経済性の両面を最大限活かすために、XKで採用されている軽量、高剛性のアルミニウムボディ構造を活用。そのため高い走行性能の一方で、CO2排出量を300g/km以下におさえていることにも注目したい。
ちなみに他のブランドのV8モデルにかんしては、最高出力338kW(460ps)のフェラーリ カリフォルニアは298g/km。先日発表されたばかりの最強のヴァンテージと謳われるアストンマーティン V8 ヴァンテージ Sは、最高出力321kW(436ps)を発生し299g/km。アウディが放つスポーツカーのフラッグシップモデル、アウディ R8は、最高出力420psを発揮し、Rトロニックを採用した場合、318g/kmである。また、ポルシェの市販車両のなかでもっともパワフルな911 GT3は、最高出力320 kW (435 hp)で、298g/kmと、このXKR-Sとほぼ同等の数値。こう実際に比較をしてみると、同車が環境性能にたいする高い意識のもと作られていることがわかる。
E-type50周年を祭るイベントも開催
外観は、フロントフェンダー、スカート、リヤディフューザーおよび巨大なリアウイングにくわえ、あたらしく黒のメッシュグリルとLEDヘッドライト採用により、アグレッシブなデザインに仕上がっている。
サスペンションのセッティングもXKR-S専用にチューニングされ、より高い精度でのコントロールを可能とした一方、再プログラミングされたアダプティブ・ダイナミクスシステムにより、走りを追求するドライバーは、自身のドライビングテクニックの極限を見極めることが可能となったとしている。
また、このXKR-Sの発表とあわせ、E-Type誕生50周年を祝して2011年に開催される一連の記念イベントの第1弾がおこなわれる。ジャガーの創業者であるウィリアム・ライオンズ卿が、半世紀前に初代E-Typeを発表したゆかりの地である、ジュネーブのオービーブ公園で「E-Type ドライブ」を主催する。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも常設展示されている、ジャガーのなかでも特別な1台であるE-Typeについて、同社のデザインディレクター、イアン・カラム氏は「E-Type が世にあたえた衝撃の大きさは、とても言葉であらわしつくせるものではありません。革命的ともいえるあの時代の精神を象徴するクルマがE-Typeなのですから。ジュネーブでE-Typeの功績を讃えるイベントがおこなわれること、そして、あらたに開発したスポーツカーを発表できることを、我われはおおいに楽しみにしています」と述べている。