ポルシェ918 スパイダーコンセプト
PORSCHE 918 Spider Concept|ポルシェ918 スパイダーコンセプト
新世代のハイブリッド・スーパースポーツ、ついに走る!
ポルシェはカリフォルニア州モントレーのクローズドコースにおいて、「918スパイダーコンセプト」のデモ走行を成功させた。
文=ジラフ
7月末の取締役会において市販化決定
このデモ走行は、今回で60回を迎える、「ペブルビーチ・コンクールデレガンス」の開幕前におこなわれた特別イベントでの出来事。
918スパイダーコンセプトは、レーシングカーである「RSスパイダー」にも搭載される3.4リッターV型8気筒ガソリンエンジンに、モーターを組み合わせることで誕生したシステムを採用した、ハイブリッドスーパーカー。
最高出力は、トータル出力で718ps以上を誇り、0-100km/h加速は3.2秒、最高速でも320km/hという数値を実現し、ニュルブルクリンクでは、あのカレラGTのタイムを凌駕する。
また、それでいながら回生ブレーキやEドライブモードの採用などにより、欧州複合モード燃費33.3km/ℓ、CO2排出量70g/kmという優れた環境性能を達成しているあたりは、さすがハイブリッドカーといえる仕上がりだ。
ポルシェはこの「918スパイダーコンセプト」を、7月末の取締役会において市販することを決定。その登場を世界が心待ちにしている。
BRAND HISTORY
ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。 20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。
自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。
現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」、5ドアハッチバック「パナメーラ」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。