ジュリエッタの姉妹車クライスラー200発表|Chrysler
CAR / MOTOR SHOW
2015年1月15日

ジュリエッタの姉妹車クライスラー200発表|Chrysler

Chrysler 200|クライスラー 200

ジュリエッタの姉妹車となった、第2世代のクライスラー「200」

クライスラーのトップモデル「300」との関連を印象づけるこれまでのエクステリアデザインから一転、ラウンドしたフォルムを採用した第2世代の「クライスラー 200」がデトロイト・モーターショーでワールドプレミアされた。シャシーはフィアット クライスラーのコンパクトワイドプラットフォーム。そう、アルファロメオ「ジュリエッタ」や「ダッジ ダート」でももちいられる世界戦略プラットフォームである。

Text by SAKURAI Kenichi

アルファのシャシーに9段ATと4WDを採用

これまで旧クライスラー「セブリング」ベースだった“JSプラットフォーム”を、アルファロメオ「ジュリエッタ」とおなじ“コンパクトワイドプラットフォーム”に変更し、第2世代に移行したクライスラーのミッドサイズセダン「200」がデトロイト モーターショーで公開された。

クライスラー200は、欧州で販売されるランチア「フラビア」のベースにもなっていたが、クライスラー製プラットフォームをアルファロメオ製に変更することで、生産の効率化やスポーティな乗り味をもたらすことができるという。これによってクライスラーのラインアップでは、ダッジ「ダート」やジープ「チェロキー」につづく同一プラットフォームの採用車が誕生したことになる。ちなみに、オープンボディの「200 コンバーチブル」は、旧モデルのまま販売が継続される。

Chrysler 200|クライスラー 200 13

Chrysler 200 S

Chrysler 200|クライスラー 200 42

Chrysler 200 C

ドアやウィンドウ形状は、基本「ダッジ ダート」の流用となるが、精悍なフロントマスクや流麗なボディラインがエクステリア上の特徴だ。デイタイムランニングライト(DRL)やフォグライト、さらにテールライトをLED化し、これまでのグリルを主役とするデザインからフロントフェイス全体で新世代への移行を強調。ブラックアウトされたグリルにはエンブレムがそなわるだけと、シンプルだが力強さをイメージさせるアピアランスになっている。

さらに、上級モデルではブラックカラーの19インチホイール(標準は17インチから)や、リアバンパーと一体化した、左右に振り分けられるクローム製フィニッシャーを持つデュアルエキゾーストパイプなども採用。こうしたスポーティなアピアランスは、若いユーザー層にもアピールしそうである。

Chrysler 200|クライスラー 200

ジュリエッタの姉妹車となった、第2世代のクライスラー「200」

アメリカの著名な場所からインスピレーションを得たインテリアデザイン

注目のエンジンは、クラス最高の出力295psとトルク262ポンドフィート(36.2kgm)を発生する3.6リッターの“ペンタスター”V型6気筒エンジンと、ダッジ ダート譲りとなる最高出力184psと最大トルク173ポンドフィート(23.9kgm)を発生する2.4リッターの直列4気筒“マルチエア2”で、タイガーシャークエンジンとクライスラーが呼ぶパワーユニットだ。

トランスミッションは、各エンジンとも9段ATを採用。4気筒のタイガーシャークエンジンでは、旧モデルと比較し、10パーセントのパワーアップと6パーセントのトルク強化を果たしながら、13パーセントもの燃費向上を実現しているという。基本はFFだが、上級モデルの「S」と「C」では、オプションで4WDモデルもセレクト可能だ。このトランスミッションは、ジャガーのそれに似た、「ロータリーEシフト」と名付けられた回転ダイヤル式のシフターでコントロール。スポーティなドライブが可能なよう、ステアリングホイールにパドルシフトも用意されている。

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Chrysler 200 S

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Chrysler 200 C

インテリアはソフトパッドを多用した、高品質な素材で構成されている。内装色とトリムの組み合わせは、ニューヨークの5番街をはじめ、カリフォルニアやとデトロイトなど、アメリカの有名な場所からインスピレーションを受けた仕様がラインナップする。メーター中央には、各種情報を表示する7インチのインフォメーションディスプレイをそなえるほか、クライスラーが「UCONNECT(ユーコネクト)」と呼ぶ8.4インチのタッチスクリーンを中核としたインフォテイメントシステムも採用。オーディオやナビ、エアコン、携帯電話のハンズフリー操作などが直感的におこなえるようになっている。

ちなみに「クライスラー 200」の生産は、10億ドル以上の大型投資を実施した、クライスラー グループのミシガン州スターリングハイツ工場で行われる。自動化されたボディ製造工程や、効率的なアッセンブリーライン、あたらしい塗装工程など最先端の技術設備を有するファクトリーで、従来型の工場と比較し生産時のエネルギー負荷を約4割も低減することに成功しているという。

           
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