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IMPRESSION
2021年8月5日
新型フォルクスワーゲン ティグアンに試乗──走行性能と室内空間のバランスがとれたオールマイティなモデルだった
特にお勧めしたい「Rライン」
特にお勧めしたいのは、「Rライン」という1.5リッター前輪駆動「TSI」シリーズのトップモデルにオプション設定されている「DCCパッケージ」。電子制御ダンパーや、操舵力コントロールなどが組み合わされたもので、一言でいうと、ドライブフィールがうんとスポーティに。ティグアンのもつ可能性を引き出してくれるオプションともいえる。
今回乗った「Rライン」や、その下の「エレガンス」には、ドライバ−正面の液晶パネルと、ダッシュボード中央のインフォテイメントシステム用液晶パネル、2つ備わる。さらにこの2グレードには、AR(仮想現実)ナビゲーションと連動したヘッドアップディスプレイも。ラジオの選局などは手を動かすだけで行えるジェスチャーコントロールも備わるなど、コクピットにいる楽しさが増している。
新しいティグアンではさらに、高速走行から渋滞時まで、先行車を追従して走行することに加え、完全停止や発進、それに車線維持機能などからなる「トラベルアシスト」も装備。特にセリングポイントは、ステアリングホイールのボタンの一押しだけでシステムが起動するところにあります、とフォルクスワーゲンジャパンの広報担当者は胸をはる。
冒頭で触れた、街中で扱いやすいサイズのT-CROSS、スタイリッシュなT-ROC、それにこのティグアン。どれを選ぶべきか。もちろん、それぞれ特徴があるので、正解はないかもしれない。1.5リッターガソリンエンジンが新たに搭載されたT-ROCも興味深いい。
そこにあって、ハンドリングをはじめとする走行性能の高さと、スムーズな走りと、余裕ある室内空間とがバランスとれているオールマイティなモデルは、ティグアンだと思う。これからピュアEV路線を突っ走ることを宣言しているフォルクスワーゲンであるものの、こういう出来のよいエンジン車をさらっと出してくるところが、すごい。
価格は、装備がややシンプルな「Active」(407万9000円)にはじまり、「Elegance」(483万9000円)、そして「R-Line」(503万9000円)。当初は、上記「Elegance」をベースに、先述「DCC」(22万円)や19インチホイール、それにレザーシート(R-Lineでは31万9000円)を組み込んだ「TSI First Edition」(524万9000円)も設定されている。レザーシートが好きな人には、もっともお買い得だ。
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