デザインと室内パッケージの両立を目指した意欲作──マツダCX-30に試乗|Mazda
CAR / IMPRESSION
2020年1月6日

デザインと室内パッケージの両立を目指した意欲作──マツダCX-30に試乗|Mazda

1.8リッターディーゼルモデルで走ってみた

エンジンラインナップは、2.0リッター ガソリンの「G」、1.8リッター ディーゼルの「D」、間もなく登場する火花点火制御圧縮着火の「X」という3種のパワートレーンがあり、走る喜びを体現したという。
今回試乗したのはクリーンディーゼルモデルのXD Lパッケージで、最高出力85kW(116ps)/4,000rpm、最大トルク270Nm/1,600〜2,600rpmを発生するS8-DPTS型1.8リッター4気筒ディーゼルエンジンを搭載する。
外で聞こえていたガラガラというディーゼル音は、車内ではほとんど気にならないほど静かで、走り始めてもそれは同じ。風切音やロードノイズがしっかり抑えられた静かな室内に、少しだけ侵入してくる、と言った類のものだ。
6段ATで前輪を駆動する走り自体は、エクステリアほど強い印象を与えるものではなく、いたって実用一点張り。ここ一発の加速が欲しいような場面では、同社の2.2リッター ディーゼル搭載モデルがあったらな、と思わせる仕上がりだ。
エクステリアの素晴らしさに圧倒され、期待値が上がりすぎていたせいかちょっとガッカリした部分だ。
足回りは、首都高の段差ではコツコツとした突き上げをドライバーの腰に伝えてくる少し硬めの欧州車風の設定。ただし上半身はピタリと安定する上質なシートのおかげで、長距離ドライブをしても結果的に疲れは少なそうだ。
一方ママが近所のお買い物に使う、というような場面ではもう少し柔らかい方が、と思わせるかもしれない。スタイル優先でウインドウ面積は狭くても、運転時に必要な視界は十分に確保され、コンパクトなボディサイズも相まって日本の環境にはジャストフィットするはずだ。
試乗中に気になったのは、まずゲート式駐車場への出入りのシチュエーションで。発券機にピタリとクルマを寄せないと、上下の薄いフロントウインドウから身を乗り出しにくく、カードを抜き差しするのにちょっと苦労する。都市部ではこうした場面が多いだけに気に掛かるのだ。
助手席の乗員は荷物を抱えて乗る時にも要注意。サイドミラーの見通し角度が狭いため、大きな資料や荷物を膝上に抱えると、ドライバーが背伸びをしようがどうしようが、全く見えなくなってしまう。乗員全員が正しい姿勢で正しく乗ると、全く問題はないのだが……。
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