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IMPRESSION
2021年4月27日
欧州のプレミアムセダンに勝るとも劣らない出来映え──レクサスIS350 Fスポーツに試乗|LEXUS
走りの質を大きく引き上げているハブボルト
乗ったのは、「IS350 F Sport」だ。「レクサス車はF Sportとそれ以外とに大別される」と、車両性能開発を統括する水野陽一氏が説明してくれるとおり、タイヤ、ダンパー、駆動系の制御システムなどが専用となる。エンジンは234kW(318ps)の3456ccV型6気筒ガソリンで、8段ATを介して後輪を駆動するモデルだった。
今回のマイナーチェンジにおいて、左右輪の幅であるトレッドが拡大。コーナリングなど走りの性能向上のためだ。足まわりの設定は、カーブでは車体のロールを抑えつつ、一方、巡航時は路面の凹凸を吸収してくれて快適さがある。
走りの質を大きく引き上げているのが、ロードホイールの取り付け部に採用した、ハブボルトだ。従来は、スタッドボルトとハブナットでホイールをハブに締結していたのに対して、ISではレクサスとして初めてハブボルト締結構造に。はたして、剛性アップとともに、ばね下の軽量化も果たしている。ステアリングホイールを切ったときに車体がさっと動く一体感の大きな理由がここにあるのだ。
欧州のセダンといえば、メルセデス・ベンツ、BMW(とアルピナ)、アウディ、それにボルボやジャガーやアルファロメオなどが思いつく。さらに、プレミアムなセグメントでは、ポルシェやマセラティ、さらにベントレーやロールスロイスも、優れたセダンを手がけている。
レクサスはそこにあって、走りが楽しめて快適で、そしてコネクティビティなどに優れるというキャラクターをきちんと確立している。新しいISは、登場から7年も経っているとは思えない仕上がりだ。スタイリングはともかく、ドライブして若々しい気分にしてくれるクルマが欲しかったら、そんじょそこらのSUVではISに歯が立たない、と思う。
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